上場会社4社の大株主である嶋村吉洋氏。ご自身も10代から起業し、さまざまな活躍をするなかで得たリーダーシップについての体験を語った一冊があります。今回、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するその本は、これからのリーダー必見の一冊かもしれません。
オリコンなど上場会社4社の大株主 嶋村吉洋さんによるリーダーシップ本『うまくいくリーダーだけが知っていること』
嶋村吉洋・著 きずな出版
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、オリコンなど上場会社4社の大株主である、嶋村吉洋さんによるリーダーシップ本。
著者は、10代で起業し、イベント事業、不動産事業、ロボティクス事業など、さまざまな分野で活躍してきた方で、現在、ソーシャルビジネスコミュニティの「ワクセル」で約1,300名のコラボレーターとさまざまなプロジェクトを進行中のようです。
※ 1,300名のコラボレーターの中には、『人は話し方が9割』の永松茂久さんも含まれています
【関連】まるで魔法。あの上司は、なぜ取引先にも部下にも好かれているのか?
本書には、そんな氏が説くリーダーの心構え、マネジメントのTipsが書かれています。
部下に仕事を与える際に伝える7項目と順番、組織の基準を下げないための承認のコツ、言葉選びの重要性、良い場、仕組みを作る秘訣など、大事なことが過不足なく、シンプルにまとめられています。
お金について述べた項目では、やがて下降する労働対価収入の折れ線グラフと、上昇するストック収入がクロスするポイントを、より早く、より高くすることを説いており、人生設計の面からも勉強になりました。
書かれていることの多くは、既出の内容ですが、著者の実体験を織り交ぜながら書かれているので、より実感を持って伝わると思います。
中小企業の経営者、マネジャーには特に刺さる内容ではないでしょうか。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
キンキンに冷えまくった部屋でコーラを手にすることはありません。「飲め飲め」といくら熱弁したり説得したりしようとしても、飲みたくない人は飲まないし、人をコントロールすることなんて、人には不可能です。そうではなく、室温を上げて飲みたくなる場を作ること
全体像を伝えるサイクル
1.「目的」
2.「目標」
3.「現状」
4.「現状とのギャップ」
5.「ギャップを埋めるための戦略」
6.「ギャップを埋めるための戦術」
7.「日々のタスク」言葉を換えて、自責で生きる組織をつくりましょう
下の立場にいるとき、上の人に何かを伝えたいのであれば、方法は二つしかありません。可愛がられるか、ぶっちぎりの結果をつくるかです
部下に勝たせるポイントをつくる
女性に慣れていない人が、デートに誘えたら、それだけで「凄いね」と言いますが、女性に慣れている人の場合は、彼女ができて、初めて承認なのです。「承認ポイント」がずれると、基準が下がります
相手に伝わりやすい表現が時間短縮の鍵
流れまでつくってこそ仕組みである
人は労働をして、その対価の収入を得ることが年々難しくなります。つまり労
働対価収入の折れ線グラフは、基本的には下降するはずです。それに対して、できるだけ早いタイミングから株・債券・不動産などの資産を買い続け、ストック収入を増やしたとします。その場合、ストック収入の折れ線グラフは上昇するはずです。下降する労働対価収入の折れ線グラフと、上昇するストック収入がクロスするポイントを、より早く、より高くすること
人には三つのスイッチがある
1.がんばったら儲かる
2.がんばったら権力を持てる
3.がんばったら名声を得ることができる
起業して、急激に組織が大きくなったという方、昇進してチームを任せられたという方に、特におすすめしたい内容です。
また、マネジメントを組織化して、やがて自分は自由になりたいという人が、仕組み化を学ぶ上でも、役に立つ内容だと思います。
ぜひ読んでみてください。
image by: Shutterstock.com