評価される人はどういった「基準」で選ばれているのでしょうか。今回、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するのは、人気経営コンサルタントが、人から見られるポイントと評価される人になるための行動について語った一冊です。
高い基準を持つために⇒『人はあなたの何を見ているか』
小宮一慶・著 エムディエヌコーポレーション
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、150冊以上の著書を持つ人気経営コンサルタントで、現在、5社の社外役員と6社の顧問を務める著者が、評価される人、経営者になるための「基準」を示した一冊。
ベストセラーとなった『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』はじめ、鋭い目の付け所が著者の持ち味ですが、本書でも、それをいかんなく発揮しています。
※参考:『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』
見出しをざっと見るだけでも人があなたの何を見ているかがわかりますが、本文までしっかり読み込めば、デキる人、評価される人になるための実践ポイントがよくわかります。
・うまくいかない理由を他人のせいにしていないか
・素直に学ぶ姿勢があるか
・あこがれる人がいるか
・正しい生き方を学んでいるか
・自分で言ったことを守っているか
・昔からの友人がいるか
・世界を変える大きな意識があるか
・観察力を持って生活しているか
こうして、見出しを一部お見せするだけでも、ドキッとすると思います。
自分を律するために、また良い仕事習慣を身につけるために、読んでおくといい一冊だと思いました。
本書がいいのは、本文の中に、決して有名ではないけれど、堅実に仕事を成し遂げたビジネスパーソンの例がしばしば出てくること。
有名人の話が読みたいのは、人間の性だと思いますが、こうした堅実な仕事人の姿勢、やり方を見習うことによって、人は本物になっていくのだと思います。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
うまくいったときには、窓の外を見て自分が行ったこと以外のところに成功要因を求め、失敗したときには鏡を見て自分のどこが足りなかったのかを考えられる人が、会社を成長させる
相手が求めているものと、自分に足りないものを理解する思考力、そして、それを提供するための行動力さえあれば、世間は神のごとく正しい評価を下してくれます
人気があるもの、売れているものを素直に謙虚に調べてみればいい。そうすることで、自分には何が足りないのかが見えてきます
多くの人は、成果と結果の違いを理解していません
うまくいかない人の大半は、あこがれるべき人を見つけていません。なぜかというと「素直」でないからです
若いうちに正しい生き方を学ぶ
助けてもらえることも能力のひとつ
経営者は3つのことを勉強するべき
1.新聞を読むこと
2.経営の原理原則を勉強すること
3.何千年もの間、多くの人が正しいと考えてきたことを学ぶこと
他人を裏切る人間には、古くからの友人がいません。そのため、昔からの友達がいるかどうかが非常に大事
八徳のひとつ「義」という言葉には、全体のことを考える精神が含まれています。正義というのは、自分のメリットしか考えないことではなく、広く社会のことを考える心構えを前提にしています。「義」の反対は「利」です
■素直のスリーステップ
1.人の話を聴くこと
2.聴いて良いと思ったことは実行すること
3.続けること
世界を変える大きな意識があるか
良い仕事をする、社会に貢献するなど、本当にやるべきことには足るを知ってはいけない
■「良い仕事」の三条件
「お客様が喜ぶこと」
「働く仲間が喜ぶこと」
「工夫」
思想あり、実践のヒントありの、ビジネス書としてバランスの良い一冊だと思います。
ビジネスの基本に立ちかえる意味でも、ぜひ読んでおきたいですね。
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