長引く不況から抜け出せない日本を尻目に、好景気を享受するアメリカ。当然ながら待遇面も我が国とは比べ物にならないほど恵まれた状況となっているようです。今回の『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』ではNY在住の人気ブロガー・りばてぃさんが、このほど発表された「米国ファッション業界の給料事情」を紹介。そこに並んでいたのは、思わずため息が漏れてしまうような数字でした。
これが今のファッション業界の「お給料」
興味深い調査資料があったので、新年度のタイミングにもちょうど良いのでご紹介します。
4月5日付の記事でファッション系メディアのファッショニスタが「THIS IS WHAT FASHION SALARIES LOOK LIKE RIGHT NOW」(これが今のファッション業界のお給料)と題して2022年の給与調査を発表しました。
アメリカは歴史的な高インフレだけでなくここ10年ほどでじわじわと給料の基準は上がっています。
アルバイトの時給ですら最低賃金を15ドルという設定になっているので、正社員の給料も上がっているわけです。
でも実際のところはどうなのか?自分は一般基準の金額をもらっているのか?ちょっとみてみましょうという企画です。
というわけで具体的にみていきます。
この調査はファッション業界の、小売、PR、デザイン、メディア、マーケティング、商品開発など550人以上にアンケートを実施。
匿名となってますが、対象企業は世界的に有名な企業も多数入っており例えば、アディダス、ナイキ、雑誌社のコンデナスト、高級デパートのバーグドルフ・グッドマン、ノードストローム、ブランドのグッチ、ルイ・ヴィトン、ヴィンス、マーラ・ホフマン、ブティック系PR会社など。自営業のフリーランサーも含むとのこと。
まずは属性から:
<最終学歴(端数四捨五入省略)>
- 大卒:75%
- 院卒:11%
- 短大卒:6%
- 高卒:6%
<勤務地>
- ニューヨーク:42%
- アメリカ国外:18%
- カリフォルニア:12%
- ニュージャージー:5%
- その他:24%
<経験年数ごとの平均給与>
※グラフ読み取り数字のためおおよそ
また円換算は単純に1ドル=100円
- 0~2年:$58,000(580万円ほど)
- 3~6年:$65,000(650万円ほど)
- 7~10年:$83,000(830万円ほど)
- 11~15年:$110,000(1,100万円ほど)
- 16~20年:115,000(1,150万円ほど)
- 20年以上:$123,620(1,230万円超)
この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ
<職種ごとの平均給与>
■小売、バイヤー部門
- Visual Merchandiser
ビジュアル・マーチャンダイザー:$53,000 - Assistant Buyer
アシスタント・バイヤー:$58,380 - Assistant Merchandiser
アシスタント・マーチャンダイザー:$59,220 - Associate Buyer
アソシエイト・バイヤー:$68,000 - Merchandiser
マーチャンダイザー:$81,060 - Store Manager
ストア・マネージャー:$65,820 - Buyer
バイヤー:$108,260 - Fashion Director
ファッション・ディレクター:$75,600 - Sales Representative
セールス:$71,280 - Sales Assistant
セールス・アシスタント:$54,100
■PR、メディア部門
- Assistant Publicist
アシスタント広報:$46,630 - Associate Publicist
アソシエイト広報:$61,140 - Publicist
広報:$62,580 - Senior Publicist
シニア広報:$91,470 - Publicity Director
広報ディレクター:$125,170 - VP Publicity
広報副社長:$183,800
■デザイン部門
- Assistant Designer
アシスタント・デザイナー:$34,250 - Associate Designer
アソシエイト・デザイナー:$71,910 - Designer
デザイナー:$86,690 - Senior Designer
シニア・デザイナー:$82,110 - Design Director
デザイン・ディレクター:$97,500 - Creative Director
クリエイティブ・ディレクター:$131,000
■雑誌、メディア部門
- Senior Editor
シニア編集:$78,000 - Fashion Editor
ファッション編集:$74,090 - Director-Level Editor
編集ディテクター:$118,670 - Writer
記者:$91,900
■マーケティング部門
- Project Manager
プロジェクト・マネジャー:$118,000 - Marketing Manager
マーケティング・マネジャー:$87,190 - Copywriter
コピーライター:$102,750 - Social Media Manager
ソーシャルメディアマネジャー:$66,330 - Coordinator
コーディネーター:$56,430
■商品開発部門
- Development Assistant
開発アシスタント:$45,570 - Development Associate
開発アソシエイト:$52,570 - Product Manager
プロダクトマネジャー:$123,130
以上です。
経験年数で給与が上がっているわけですが、経験0年のスタートが日本よりは高めですし、私が大学卒業後の給与基準より3割は最低でも多いなーという感じです。私はアート系だったので若干違いますが、平均値は近いかと。
あと小売やファッション業界の日系企業がアメリカ進出する際に現地採用する際の参考にもなるでしょう。
ご参考:THIS IS WHAT FASHION SALARIES LOOK LIKE RIGHT NOW
The results from our 2022 salary survey are in
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