経営にSDGsを取り入れる企業が増えてきました。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するのは、 自社の商品にどうSDGsを取り入れればいいのかわからないという企業のために、その具体的なアイデアを詰め込んだ一冊を紹介しています。
竹内謙礼・著 技術評論社
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、中小企業の集客や販促を得意とする経営コンサルタントの竹内謙礼さんが、経営にSDGsのエッセンスを入れ込むアイデアをまとめた、アイデア大全。
・できるだけ手間がかからない
・できるだけ人手がかからない
・できるだけ続けられそう
でかつ、小さなお店や中小企業でも即実践できるアイデアを、64の視点と104の事例で紹介しています。
・耐久性のある商品
・修理・リフォームのサービス
・中古販売
・買い取り
・ユニバーサルデザイン
・プラごみゼロ
・量り売り
・物々交換
など、今ある商品・サービスをひと工夫するだけで新境地が開け、顧客に訴求できるアイデアがまとめられています。
「制約がアイデアを生む」のはよく知られていますが、本書でSDGsの視点を手に入れれば、良い意味で制約が作られ、経営にブレイクスルーが起きる可能性があります。
経営における行き詰まりは、とどのつまり、経営者の行き詰まり。
新たな視点やアイデアを取り入れれば、いくらでも可能性は開けていくものです。
土井も、これを読んでセミナーの量り売りや書籍の物々交換イベントなど、いろいろやってみたくなりました。
読んでいるだけで、アイデアがどんどん湧いてくる、そんなアイデア大全。
既にSDGs対応商品を作っている、という企業にとっては、販促の際の訴求ポイントについても書かれているので、販促のアイデア集としても使えると思います。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
【耐久性】
品質にこだわった耐久性のある商品は、あえて商品名やキャッチコピーで「長持ち」を強調する言葉を使用したほうがいいでしょう。「10年使える」「三世代で使える」という時間軸で耐久性を表現するのも一手です
(事例)
世界生産量5%の希少な最高級天然コットンと炭繊維を使用した肌触りの良い服を販売する「sumigi-墨着-」。夏は爽快感があり、冬は暖かいため、1年中着続けることができます
「修理」はネットで検索されやすいキーワード
マニア向けの中古品は、数が多ければ多いほど「探して楽しい」「見て楽しい」というエンタメ要素が高まります
「長期保証付き」で価格競争から脱する
猛暑対策商品は、地球温暖化を真剣に考えるきっかけになる
電気代が高騰し、「節電=SDGs」の認識が高まっている今、冬の節電グッズのヒット商品が生まれやすい
男性が率先して家事を手伝いたくなる商品
「QRコード」と「イラスト」で外国人の不便をなくす
売れ残りは企業のイメージダウンになる
食料品だけでなく、洗剤やボディソープの量り売りも登場
有料化はSDGsを考えるきっかけを生む
自社の駐車場で月に1回「高槻わくわくフリマ♪」を開催する日本タイガー電器株式会社。もともとは、キズ品や型落ち品など通常は廃棄せざるをえない商品を買ってもらうために始めたイベントでしたが、今では近所の人も不要になった洋服や雑貨などを持ち込んで出店するほどの人気イベントになっています
朝市には価格の安さを目的としない、優良なお客が集まりやすい
「子ども無料」というサービスは、わかりやすいSDGsの取り組みの1つ
単にアイデアが書かれているだけでなく、中小企業の実践例が紹介されているので、自社のサービスに落とし込んだ姿がイメージしやすい。
30mlと100mlの小さなボトルでウイスキーが買えるネットショップ「ひとくちウイスキー」や、発達障害の人やお年寄りが使いやすいユニバーサルデザインノート「mahora(まほら)」、自社の駐車場で月に1回フリマを開催する日本タイガー電器などは、大変面白い事例ですね。
ぜひ、読んでみてください。
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