2024年から新しくなるNISA制度。将来のお金のために詳しく知りたいという人も多いのではないでしょうか。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者土井英司さんが、新NISAとiDecoをしっかり理解できる一冊を紹介しています。
【売れています。】⇒『はじめての新NISA&iDeCo』
頼藤太希、高山一恵・著 成美堂出版
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、NISA、iDeCo本でダントツNo.1の売上を誇る、人気本の改訂版。
著者は、複数のファイナンシャルプランナーが登録する、「FP Cafe(R)」の運営元、株式会社Money & Youのお二人です(頼藤氏が代表取締役)。
使い勝手の悪かったNISA制度が、この2024年に改正されるということで、その改正のポイントについてもわかりやすくまとめています。
「つみたて投資枠」「成長投資枠」とは何か、どんな投資信託が使えるのか、年間の投資金額の上限はいくらか、NISAとiDeCoの使い分け、あるいは併用はどうするのが賢いのか…。
気になるポイントが、漫画と図解でじつにわかりやすくまとめられています。
いいことばかりではないNISA、iDeCoの弱点についてもしっかり言及されており、これから投資を考えている人、NISA、iDeCoの活用を考えている人は、ぜひ目を通しておくことをおすすめします。
金融機関選びのポイント、口座開設の手順、投資信託の選び方のポイントなどについても、丁寧に書かれており、初心者でも問題なく理解できると思います。
また、世代別の活用方法なども指南されており、なるほどと思いました。(これによると、40代、50代はiDeCo優先が良いようです)
「配分指定書」の記載の仕方をはじめ、各種手続きについても、かゆいところに手が届く内容で、なるほど、一番売れている理由がよくわかる内容です。
株はマーケットや銘柄をよく見る必要があるので、節税目的だけで投資をすることはおすすめしませんが(NISAでは損益通算ができない)、NISA、iDeCoの制度を知りたい方には、おすすめの内容です。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
◆新NISAの主なポイント
・非課税でいつまでも投資できる!
・成長投資枠とつみたて投資枠の両方が使える
・年間の投資金額が増えた(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)
・生涯投資枠が設けられた(1人1800万円)
・生涯投資枠は再利用できる(売却の翌年に復活!)
・一部商品は購入できなくなった(整理・管理銘柄、高レバレッジ型の投資信託)
新しいNISA制度は、いつどのタイミングで売却しても利益は非課税
つみたて投資枠で投資できるのは、金融庁の一定の基準を満たした投資信託・ETF(上場投資信託)のみ
iDeCoも積立投資の制度ですが、弱点があります。それは、積立のできる年齢が65歳になるまでだということ。また、原則60歳になるまで積み立てた資産の引き出しができません
NISAでは利益に税金がかからない代わり、損失はないものとして扱われます。そのため、損益通算や繰越控除はできません
iDeCoの3大節税メリット
1.年間の掛金→全額「所得控除」
2.運用中の利益→「運用益」が非課税
3.年金の受取時→「退職所得控除」「公的年金等控除」
(iDeCoで)もっとも掛金が多くできるのは、自営業・フリーランスの方や学生など(国民年金の第1号被保険者)で月6万8000円まで
iDeCoの資産を60歳で引き出すには、iDeCoへの加入期間が10年以上あることが必要
企業型DCでマッチング拠出を利用している方は要注意。iDeCoとマッチング拠出は併用できません
年収が高いほど、所得控除の効果が大きく得られるiDeCoを優先したほうがいい
運営管理手数料が安い金融機関の方が有利
国民年金の第1号被保険者と第3号被保険者は、確定申告のときに小規模企業共済掛金控除証明書を一緒に提出(iDeCo)
推奨銘柄やおすすめの投資信託も載っていますが、ここは惑わされず、自分で選びたいところですね。
ファイナンシャルプランナーが書いているので、金融商品情報は鵜呑みにせず、制度部分と人生設計の基本を学ぶのが、賢い使い方だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
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