ジャーナリストの山岡俊介氏が、芸能界の「投資詐欺」事件をキャッチ。業界内に太い人脈を持つ有名スタイリストのA氏が、コロナ禍に「芸能人オリジナルマスクの販売」を持ちかけ、総額6~7億円を詐取していたことが明らかに。「GACKT」や「YOSHIKI」など有名芸能人の名前をチラつかせ、偽造した契約書で相手を信用させる――ターゲットにされた富裕層は、なぜこのような典型的な詐欺に騙されたのか?『アクセスジャーナル・メルマガ版』が、その悪質な手口を解説する。
※ この記事はメルマガ『アクセスジャーナル・メルマガ版』2023年3月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。
芸能界人脈を信用づけに利用、コロナ禍のマスク投資詐欺が発覚
有名スタイリストの投資詐欺が発覚したので報じる。
このスタイリスト、仕事を通じて芸能界に太い人脈を持つ。
X JAPANのYOSHIKI、SUGIZO、その関係でGACKTなどその代表例。一方、女性との関係も手広く山口もえ、神田うの、BoA、「紅白」に出たこともあるグラビア界の大物とも。
しかも、これら人脈を信用づけに利用しての投資詐欺だという。
おまけに、あのコロナ禍、マスク不足のなか、こうした有名人のロゴを入れるなどしてファン向けにオリジナルのマスク(Tシャツも)を発売するためといって、富裕層10人ほどから総額6~7億円投資させたというのだからなおさら悪質。
公になれば、大きな話題になるのは必至だろう。
被害者の富裕層が「契約書」の偽造を見抜けなかったワケ
それにしても、本紙ではこの手のことを報じる際、慎重を期して詐欺疑惑と、断定はせず、必ずというほどあくまで“疑惑”とする。
それが、今回断定して報じるのはこういう理由からだ。
実はこのスタイリスト、仮にA氏とするが、信頼を得るため、「フジ・メディア・ホールディングス」(4676。東証プライム。東京都港区)の連結子会社P社と、自分の会社との「商品売買基本契約書」を見せていたのだ。
例えば、すでにほぼ終息していたが2023年11月の分は、デザインプリントマスクBlack 300円(単価)×1万5000個=450万円、同White=450万円といった具合で総額約7600万円。
「ところが、この契約書のP社の印鑑は偽造されたものだったんです。ただし、20年の同様の契約書は本物。1度だけで終わったのですが、それに味をしめ、同じような内容のものを自分とやろうとしたのかどうか不明ですが、ともかく何度も偽造して資金を募っていたのです。我々がP社に確認して発覚したのですが、1度目が本物だけに騙されてしまったんです」(被害者の一人)
また、こうしたトラブルのなか、被害者の1人は、東京都世田谷区内のA氏のマンションの部屋(約100平方M)に対し、すでに昨年10月差押え、競売開始決定が出ている。
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居直るスタイリストA氏を、被害者が刑事告訴へ
罪を認め、返済を約束したものの支払いが滞るなか、「どうなっているんだ?」との問いに、A氏当人は、「もう再婚していた相手にも離婚され、どうなってもいい」旨、開き直りとも取れる態度とのことだが、印鑑偽造までし、上場企業子会社の名を利用したその手口は、ひじょうに分かり易い詐欺の手口。
事件化すれば、金額の高さといい、実刑が固いのでは。
ところが、世間知らずのためか、A氏当人はそういう自覚がないようだとも被害者は漏らす。いずれにしろ、近々に刑事告訴すべく準備中とのこと。
むろん、告訴となれば、その際は実名、顔写真付きで大きく報じるつもりだ。
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- <芸能ミニ情報>第130回 「有名スタイリストのマスク投資詐欺(コロナ禍)」
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