他業種からの参入も相次ぎ、一向に衰える気配のないスイーツブーム。当然ながら競争も激しく、対策無しでは成功が見込めないのも厳然たる事実です。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、そんなスイーツ専門店の適切な活性化について考察。「製造小売業」の強みを生かした対策をレクチャーしています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:スイーツ専門店の活性化でやっている事
スイーツ専門店の活性化でやっている事
先週は複数のご支援先でスイーツ専門店の活性化がテーマに。
それぞれ居酒屋や焼肉など、夜型からの参入になります。
やはり夜中心のビジネスだと、昼業態は働く多様性への対応の視点でも考えたい一つですよね。
しかし。
全くノウハウは違うのでそこは要注意。更にスイーツの場合飲食業よりも「製造小売業」なので尚更です。
ここを適切に活性化するため、どのステップで対策すれば良いのか。
今日はその辺りを書いていきます。
■売上を細分化する
物販だけで繁盛すれば最適ですが、今回は活性化がテーマ。
そうなると「製造」が強みなのでどのような販売チャネルを作るか。ここもポイントになります。
その為、売上の細分化は大切になります。
- 店頭物販
- カフェ
- 催事出店
- EC販売
- 卸売
基本的にはこの辺りになります。
■店頭物販について
ここもABC分析だけしていると外してしまうので注意です。
- フォーマルギフト
- カジュアルギフト
- 自分へのご褒美
- 日常使い
このように用途分類を分けた場合、いつ、どのカテゴリーが売れているか。この把握がめちゃくちゃ大切です。
例えばショコラ専門店の場合。2月はバレンタインで大爆発します。
そして3-4月も歓送迎会もあるので、ギフト系が動いてくれます。5月もGWでカジュアルギフトが売れます。
しかし…。
今の時期から夏場は対策しないと絶望期。2月と比較すると「売上が1/8」なんて事もザラ。
バレンタインで1,000万円売る店が125万円しか売れなくなる訳です。怖すぎですよね。
ただちゃんと分析すると、この時期は「自分へのご褒美」や「日常」は問題なく動いている事がわかります。
であれば専門性を活かして、「馴染みある買いやすい商品」の開発を準備しておく事が出来るか。
ここはポイントになってくる訳ですね。
■カフェについて
スイーツ専門店で相性良いのはカフェ。しかし安売りは厳禁です。
席数も取れないかつ回転率が悪いにも関わらず、スタッフさん最小限でも必ず必要になります。
その為「付加価値型」は重要です。
かき氷やパフェなどこの辺りは競合環境を見つつではありますが、単品で1,500-3,000くらいで品揃えさせます。
コーヒーなどドリンクはもちろん別です。粗利率は75%くらいに設定する事が多いです。
目的来店性を狙う事になるので、その時のトレンド性を強く意識して商品開発を行う。
足元5分はポスティングでそれ以上はSNSで。集客フックとしてはこの辺りとなります。
この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ
■催事出店
これも「ブランド認知」の視点で積極的に進めたいところです。
もちろん手数料は取られますし、大体17-20%くらいは必要になります。
高いと思う方もいらっしゃいますが、広告宣伝費+家賃と捉えればどうでしょう?それだと「やや高」くらいに捉えられますよね。
ここは粗利率で調整します。
売れる金額に関しては百貨店やモールの担当者の方が過去事例に強いので、そこはめちゃくちゃ確認します。
その上で重要なのは「レジ回転」です。
- オーダーのしやすさ
- 商品提供のスムーズさ
これで売上も変わるので、そこは気をつけて進めたいですね。
「そもそも催事どうやって出るの?」に関しては、そこの間に入っている仲介コンサル会社経由。
ゼロイチはこのケースが多いです。
もちろん人気の百貨店から個別指名もあります。ただ基本は「どこかの出店実績」が出来て、そこから驚く程に広がっていきます。
ゼロイチは上述の手数料よりも若干あがれども間に入ってもらい実績を作る。このパターンがスムーズです。
■EC販売
- 店のファンの方に買って頂く
- 単品特化で全国商圏で販売する
どっちを狙うかでやるべき事が変わりますが、前者のハードルはめちゃくちゃ高いです…。
私も何度かご支援先でトライしましたが、売れましたねー!!みたいなびっくり事例は──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年6月10日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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