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なぜ、新潟の人気鮮魚店「角上」の関東進出で巨大マーケットができたのか?

新潟といえば、お米とお酒。お魚の「のどぐろ」も近年よく耳にするようになりました。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、関東に進出して行列を作っている新潟の有名店を2軒ご紹介しています。

新潟の“海鮮力”が、関東を席巻する!?

新潟と言えば、酒どころ・米どころ。観光地としては、佐渡島が知られています。

しかし、失礼ながら、強い印象が残るほどの地域とは言えません。

日本中の人が、何かを求めてやって来ることもありません。

そんな地域に、ここ数年、少しずつではありますが、全国から人びとが足を運ぶようになりました。

新しい観光施設・商業施設ができたわけではありません。

1989年創業の回転寿司店「弁慶」を目当てに、たくさんの人が集まってくるようになったのです。

佐渡島沖で獲れる新鮮な地魚を中心にとしたネタに、シャリには佐渡産のコシヒカリを使っています。

醤油は、地元の醤油店と共同開発。少し甘めの味わいで、寿司の味をより引き立てています。

佐渡の海は、寒流と暖流がぶつかり、四季を通して、さまざまな魚が回遊し、魚種が豊富に揃うのです。

のどぐろ、ぶり、南蛮海老、まだら、かわはぎ、ホッキ貝、サーモン、鮑、赤海老、ひらめ、きじはた、いしもち、すずき、つぶ貝など。

これら新鮮なネタを使った寿司をはじめ、魚介の焼き物、刺身の盛り合わせなど、海鮮を十二分に堪能できるお店となっています。

米どころなので、日本酒も豊富に揃っています。

その美味しさの評判がSNSで爆発的に拡がり、全国から人が集まって来るようになったのです。

結果、食べログ全国第1位のお店となりました。

この人気をキッカケに、店舗を増やし、現在では東京・埼玉にも進出しています。

新潟発の回転寿司店が、新潟の魚を引っ提げて、関東圏に挑み始めたのです。

今後、この動きは活発化し、関東での地位を確立することが予想されます。

新潟の魚と「弁慶」には、それほどのポテンシャルがあるのです。

都市部でも充分に戦えます。

このお店と同じく、新潟の魚を関東に浸透させる試みをしている魚屋さんがあります。

「角上魚類」。

新潟の鮮魚をいち早く届けることができる関東圏に的を絞り、店舗展開しています。

すでによく知られた存在で、新鮮、種類が多い、安いと評判になり、連日大盛況となっています。

鮮魚をはじめ、刺身、総菜、弁当、寿司などを並べ、お客さまの細かな欲求に応えています。

このお店が近くにできると、その地域の食文化が変わってしまうほどで、人びとにとって無くてはならない存在となっています。

「魚離れ」という言葉に疑問を持ってしまうぐらい、人びとが魚に群がっているのです。

これも新潟の魚のポテンシャルなのでしょうか。

この2つの会社が関東に戦いを挑んでいるのは、偶然なのでしょうか、必然なのでしょうか。

新鮮なまま魚を輸送する範囲として、関東が最適だっただけかもしれませんが、巨大なマーケットがそこに存在したことは、大きなチャンスです。

新潟の魚をガンガン売ることができます。

全国的にはあまり知られていなかった漁業基地が、飛躍する時です。

漁業で地域の活性化が図れます。

酒、米、佐渡島だけではない、新しい新潟の誕生です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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