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路上喫煙より迷惑?スケボー日本金メダルの裏で聞こえる恨み節…「珍走団レベル」「酔っ払いよりウザい」なぜ嫌われるのか

パリ五輪で金メダルが相次ぐスケートボード。日本の新たな“お家芸”にテレビはお祭り騒ぎだ。だが、そんな“スケボー騒ぎ”を白けムードで見る人々は決して少なくない。

スケボーが“日本の国技”になる日は近い?パリ五輪で金メダル続々!

パリ2024 オリンピック・パラリンピックで、日本の金メダル獲得数は世界トップの6個。銀、銅を含むメダル総数でも3位タイにつけているが(30日時点)、その原動力の一つとなっているのがスケートボード、いわゆるスケボーだ。

スケートボードの男子ストリートでは、堀米雄斗選手(25)が東京五輪に続き金メダルを獲得して2連覇の快挙を達成。さらに女子ストリートでも吉沢恋選手(14)が金メダル、赤間凛音選手(15)が銀メダルを獲り、日本の“メダルラッシュ”に一役買っている。

吉沢選手をめぐっては、フジテレビの実況で「金メダルに恋した14歳」という名フレーズが飛び出したほか、毎日新聞も「日本、なぜスケートボード大国に?」という見出しで大絶賛。日本に一大スケボーブームが到来しそうな勢いだ。

テレビが報じない「スケボーへの拒否反応」その理由は…

だが、世間ではスケートボードという競技そのものに激しいアレルギー反応を示している人が思いのほか多いという。ネットメディア編集デスクが説明する。

「“スケボーが心底嫌い”という人の数は、他競技と比べても圧倒的に多いのが実状です。その恨まれっぷりは、たとえばサッカーや野球に対する『私は好きじゃない』『自分は興味がない」というレベルをはるかに超えています。多くの場合、自分の生活圏で“マナーの悪いバカ”にスケボーで迷惑をかけられた、という個人的体験がトラウマになっているようで、極めて具体的なエピソードが多いのが特徴です」(ネットメディア編集デスク)

スケボーは、ただ滑るだけでも大きな音が出る。人通りの多い公園などで勢いよく滑られた場合、怖いと感じる歩行者も少なくないだろう。ただ、最近ではスケートパークなどの専用施設が充実してきている。騒音問題は解消に向かっているはずなのに、なぜそこまで嫌われてしまうのか?

「理由は圧倒的な施設不足です。オリンピックの影響もありスケボーを始める若者が増える一方、スケートパークの数は恒常的に不足しています。夜間は使えない施設も多く、結局は近所の公園やビル周辺がスケボー少年少女たちの溜まり場になってしまうんですよ。困りものなのは初心者ほど、小さな段差を乗り降りするような基本トリックを繰り返し練習し、その騒音が閑静な夜の街に響き渡ること。また若年層は、住宅街における“ご近所迷惑”の概念はあっても、商業施設周辺やオフィス街ではハメを外しやすい傾向があります。一見、無人に見えても夜中まで働いている人はたくさんいますし、そもそも建物の外構含めて個人なり法人なり自治体なりの資産ですから、それを傷つけかねない行為が問題視されるのは仕方がない面があります」(前同)

スケボーは「路上喫煙の副流煙より迷惑」の声も

日本中が金メダルに湧いている今のタイミングでテレビが報じることはまずないだろうが、スケボーによる“被害”を受けているという恨み節がSNSやネット上では多数見つかる。以下はその一例だ。

《お願いだからスケボーなんて流行らせないでほしい。自分は公園で静かにワンコを散歩させたいんだ》

《下手クソほどデカい音立ててドヤ顔してる。アレわざとだろ?誰もお前なんて見てないのに》

《五輪に出るような選手はちゃんとした人だと信じたいですが、街中でのスケボーの鬱陶しさは正直、路上喫煙の副流煙以上だと思っています》

「駅前のスケボーは酔っ払いのオッサンよりタチが悪い」!?

《ウチのオフィスビルは夕方頃からスケボー勢が集まってくる。うるせーし危ないし、階段の手すりにでも金玉打ち付けて消えてくれんかな?》

《都内某駅前で腹が立つのは酔っ払いのオッサンとスケボーのガキんちょ。どっちも通行の邪魔という共通点がある》

《暴走族を珍走団と呼ぶように、スケボー連中にも蔑称が必要だとつねづね思ってる》

もちろんこれとは逆に、日本におけるストリートカルチャーに対する無理解を嘆く声や、サッカーや野球を引き合いに「何でもかんでも禁止にしては若者が可哀想だ」とする、スケボー擁護派の意見も少なくない。

ただ、そのような声を一般層に広く受け入れてもらうのは、なかなかハードルが高い。先の編集デスクの考察。

「たとえばサッカーの場合、深夜の公園でリフティングやフェイントの練習をするくらいなら大きな音も出ませんし、多くの人が温かく見守ってくれそうですよね。でも壁に向かってシュート練習をすればご近所から苦情が出てしまいます。スケボーも同じだと思います。要は他人に迷惑をかけないこと。スケボーで難しいのは、階段などを用いたトリックで大きな音が出てしまうということ以上に、歩行者に配慮してちゃんと停止したつもりでも、相手から見るとかなり怖い場合があるという点ではないでしょうか?歩行者からすれば、スケボー側の技量なんて分からないし信じる義理もない。そもそも、スケボー側がどんな技を決めても周囲の大半は興味などなく、どうでもいいと思っているという点をよくよく理解しておく必要があると思います」(前同)

スケボーが偏見の目で見られれば見られるほど、一般層の競技に対する理解は浅くなり、そのすごさや魅力も伝わらなくなってしまう。日本が本当の「スケボー大国」になるには、さらなるマナー向上や専用施設の充実が必須なのかもしれない。

image by: RuinDig/Yuki Uchida, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

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