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崩壊していたもう一つのビル…9.11事件をめぐる今なお不可解なナゾ

9・11事件から13年が経過した今でも、多くの疑問が解明されないまま残っています。ワールド・トレード・センターの崩壊や、旅客機が衝突しなかった第7ビルの不可解な倒壊、米国防総省の謎めいた破壊など、公式説明では説明しきれない点がいくつも存在しています。メルマガ『田中優の‘持続する志’(有料・活動支援版)』の著者で環境、経済、平和などのさまざまなNGO活動に関わる環境活動家の田中優さんが、当時から指摘され続けている9つの謎を取り上げ、改めて真相に迫ります。

プロフィール:田中優(たなか ゆう)
「未来バンク事業組合」理事長、「日本国際ボランティアセンター」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表。横浜市立大学、恵泉女学園大学の非常勤講師。著書(共著含む)に『未来のあたりまえシリーズ1ー電気は自給があたりまえ オフグリッドで原発のいらない暮らしへー』(合同出版)『放射能下の日本で暮らすには?』(筑摩書房)『子どもたちの未来を創るエネルギー』『地宝論』(子どもの未来社)ほか多数。 

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なぜ明らかにならない「9.11 事件」

いまなお消えない9つの謎」というこの記事は、「911事件」から9年経った2010年9月に「週刊朝日」に掲載された記事だ。その核心の9つの謎とは以下のものだ。

(1)ワールド・トレード・センター(WTC)ビルはなぜ崩壊したのか?

(2)旅客機が衝突していない第7ビルはなぜ崩壊したのか?

(3)ビル崩壊の現場を十分な検証もせずに片づけたのはなぜなのか?

(4)米国防総省(ペンタゴン)ビルにできた穴は、なぜ衝突したとされる旅客機の大きさより小さいのか?

(5)米軍の緊急発進はなぜ遅れたのか?

(6)刑事捜査もせず、なぜ戦争に突き進んだのか?

(7)ビンラディンはなぜ9.11事件の容疑で指名手配されていないのか?

(8)容疑者の人違いはなぜ起きたのか?

(9)度重なる警告はなぜ「無視」されたのか?

これが当時から謎だった。一応の公式見解のような説では「9.11事件は、アラブ人の若者たちによって準備され、米国の防衛網の盲点を突いて実行された」とされていて、首謀者と見られるオサマ ビンラディンが計画実行し、アメリカのCIA部隊がビンラディンを急襲して殺し、それで勧善超悪的な結末がついているものとされている。しかし一般に信じられているストーリーでは説明できない、していない点が多すぎる。

むしろブッシュ政権は、2001年9月11日に大規模なテロ事件が起きると知りつつ放置したか、もしくは事件の計画そのものに関与していたと考えたほうが、無理がないのだ。

米国は、約40年間続いた冷戦に代わる構造を再構築するために、新たな戦争を望んでいた。アメリカ経済にとって、必須なのが軍事で、冷戦から長く続く平和な時代は経済の起爆剤として戦争を期待していた構図にある。そのきっかけとして、9.11が起きたのではないか。

「9.11」から始まった「対テロ戦争」という有事体制の中で、米国メディアは体制に引きずられながら真実には無関心のままだった。一方、インターネットは、その埒外にあったため、公式発表への疑問点も数多く報じられてきた。それは事件直後から今日まで続いているが、いまだ不明瞭なままだ。これだけ情報が流通する中で、なぜ不明瞭なままであるのかがぼく自身にとっては不思議だ。

9.11を考える入り口として、9つの謎とされる上記9つの謎を見てみよう。

あらかじめ爆弾が仕掛けられていたのではないか?

(1)ワールド・トレード・センター(WTC)ビルはなぜ崩壊したのか?

まずはこの点から見ていこう。一般的にものが燃えるということは、有機物が酸素と化合して燃えるといのが普通だ。しかし「ワールドトレードセンター」は木造ではなく鉄筋コンクリート造のビルだ。木造ではないのだから燃えない。そのすぐ後にビルが倒壊したのだから、1700℃が融点と言われる鉄骨を溶かせるほどの温度を作り出すことは難しい。

よく長距離を飛ぶためのジェット燃料のせいでと言われたりするが、それは効率を高くするためのターボとかのおかげであって、ケロシンと呼ばれる燃料はそもそも灯油とほぼ同じだから、ただ燃えるだけではそんな高い温度にはならない。

そして不思議なのはこのビルの頑丈さを乗り越えて崩壊させたことだ。世界中の航空機事故の中にはビル激突したものもある。しかしそれらはすべて直後にビルを崩壊させたものはない。では「ワールドトレードセンタービル」だけが例会的に脆弱だったのか。

それは正に逆で、「ワールドトレードセンタービル」はそれすら想定して、簡単に崩れ落ちない構造だった。ちょうど夏の網戸のような構造で、何かが差さって来ても全体の強度は落ちないように作ってあった。もし本当に鉄骨を壊すほどの強度のある飛行機が突っ込んだとしても、鉛筆で網戸を刺したのと同じで、ビルそのものには影響しなかったはずだ。この「ワールドトレードセンタービル」は一か所から全体を崩壊させるような構造になっていない。そんな構造になっているのは日本の特殊な木造建築物だけで、一か所を外すだけで全体が崩れる仕組みを施した建築物だけだ、特にワールドトレードセンタービルの場合、設計したのは 日系アメリカ人 で、どんな想定でも壊されない構造目指したもので、このような衝撃で壊せるようなビルではなかった。大体ものすごく大きなビルにトンボのような小さく軽い航空機が飛び込んだぐらいで、ビル全体を崩壊させはしないのだ。

(2)旅客機が衝突していない第7ビルはなぜ崩壊したのか?

それと併せて検討したいのが、倒壊した「ワールドトレードセンタービル」から、他の崩壊しなかったビルより遠距離にあった「第七ビル」がなぜか崩壊したことだ。倒壊した「ワールドトレードセンタービル」からの瓦礫が当たったためと言われているが、当たったものは大きくはないし、それはさすがに無理がある。それよりは崩壊した「ワールドトレードセンタービル」と同様に保険が掛けられていた事実の方が、説得力があるだろう。

ちなみにぼく自身は、これはビル解体を周囲に影響させずに壊す方法である「 制御解体 」が行われたのだと思っている。「制御解体」する場合、あらかじめ準備が必要で、そのための騒音や空室にするなどが必要で、実際にそうしていた期間もあるし騒音もあったそうだ。むしろ不思議なのは、それを経験した人たちの証言の少なさだ。知っていてか知らなくてか、そうした証言の少なさが実態の立証の妨げになっている。社会全体が一定のウソに向けて口裏を合わせるようになってからは、アメリカは日本以上に「同調性」が高いように思う。

WTCのツインタワーは旅客機が突っ込んだ後に崩壊したが、その様子を見た多くの建築専門家が「あらかじめ爆弾が仕掛けられていたのではないか」と指摘していた。爆弾を次々に爆破させてビルを解体する「制御解体」との見方だが、米政府は調査結果をもとに、それは根拠のない間違いと一蹴している。

「旅客機の衝突による衝撃と火災によって崩壊した」という公式発表が出ると、報道もその線に沿ったものになっていったが、それ自体が信用できない。そもそも崩壊は航空機の突入では無理で、「制御解体」のような必要個所へのタイミングを合わせた破壊が必要だ。

それもうと一つ重要な破壊方法がある。木造のような火災では鉄を溶かすほどの熱慮量がない。ここに必要なのは 鉄を溶かすほどの熱量 だ。しかも日本から出かけた消防士も証言しているが、火災のような燃え方ではなく、じわじわと化学的な反応のような燃え方だ。

それにぴったりなのが「 テルミット反応」 で、ここで見ることができる。

アルミニウムと酸化鉄(?)を反応させることで激しい酸化還元反応が起こり、単体鉄が生成する。

反応は次のようになる。

この反応は酸化還元反応で、電子のやり取りとしてはアルミニウムが電子を3個放出し酸化されて発熱する。

これは軍事的には利用されているが、アメリカ以外では大規模に利用されてはいない。この軍事物資軍事物資利用についての証言がされていないのも不自然だ。今回の911事件には不可欠な物資だろう。それがどこに誰がどのように使ったのか知ることができれば、一歩全体像に近づくことができるのではないか。

建物への航空機の突入という衝撃的な事例に引っ張られて、何が本当に起きたことなのか、異国のことだけにわかりにくい。ペンタゴンに突入したものが、言われているように航空機であったのかどうかも穴の大きさからみして疑わしい。

こうしたことが解決されないまま、「オサマ ビンラディンが計画実行した911テロ事件」とするには立証か希薄すぎはしないか。「勧善超悪的な結末」だけで納得するのは、全くの素人ならともかく、世界の常識人を納得させることはできないだろう。こんな世界でいいはずがない。ぼくとしては納得できるところまで調べたい。

ぼくにとっては納得できないことばかりのままなのだ。(つづく)

(メルマガ『田中優の‘持続する志’(有料・活動支援版)』2024年9月15日号より抜粋。続きの「なぜ明らかにならない「9.11 事件」その2」はご登録の上お楽しみください。初月無料です) 

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