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スピーチのプロが違和感を覚えた「与野党協議」ノーカット動画“テーブルの高さ”

「政治改革に関する与野党協議」の初会合が動画で全編ノーカット配信されました。スピーチのプロフェショナルである森裕喜子さんは、自身のメルマガ『スピーチコーチ・森裕喜子の「リーダーシップを磨く言葉の教室」』の中で、その動画を見て覚えた「違和感」について語っています。

【会議力が試される】政治改革に関する与野党協議の公開動画

「政治改革に関する与野党協議」2024/11/26に初会合が行われ、

全編、動画配信!

こういう場面は初めて見ましたね。興味深い。

会社で言えば各部署あるいは各支社の代表もしくは担当者のような人たちが一堂に集い、そのミーティング状況を全社に動画配信するようなものでしょうか。

うむう。

社員としては、すなわち、ここでは国民としては、ですが、興味深くないはずがない。

だって、たとえこれが会社であっても、公開されるっていうのは、多くないでしょう。

まずは状況整理。

この会議の目的は、政治資金規正法の再改正に向けた、政治改革に関する「協議」です。

「協議」とは、文字の意味をググると、「寄り合って相談すること。その相談」

政策活動費の廃止や企業団体献金の禁止など、政治資金規正法をめぐる論点について意見を交わす場。

進行役の自民党は「この会は、結果を出すのではない」と言っていました。

そう、協議ですから、集まって相談をする、意見を交わす、ということに留まる場なんですね。

参加は自民・公明両党、立憲民主、日本維新の会、国民民主、れいわ新選組、共産、の7党の実務者1名づつ。

場所は、国会内の部屋ですね(具体的な部屋名はわかりませんでした)

時間としては、自民進行役から「皆さん忙しいと思いますから、大体1時間」との発言がありました。

1時間中、ずっと、テレビカメラが映している中、話を続けるわけです。

そして集う代表者は全員、国民の代表、代理である、代議士。それらの人たちが普段どんな仕事をしていて、どんなふうに話し、コミュニケーションするのか?興味があります。

動画を少し見ましたが、カメラを意識して意見が出ないのでは? と気になりましたが、結構言いたいことをおっしゃってる感じでした。

形だけ集まってみた、という会議ではない。そういう印象を受けました。

そうでないと、困りますよね。

しかし、もしもこれが会社なら、というスタンスで見ていたら、いくつか気になることが。

会合の中で「議事録は作るのか?」というような話題が上がっていました。

えええ、それ?

と思いましたけど(会社目線で見ると)「ネットで配信されてるみたいですから」となって終わっていました。

誰がどう作るのか? そこに別途誰か人を入れてコストをかけるなら、AI使って即音声を言語化すればいいのに、なんて思いました。

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また、会場が、会議室というよりは、応接室みたいな感じだったんですね。

気になる。

コミュニケーションにおいては「場」が影響しますからね。

今回の場所は、丸テーブルをいくつかつなげて円卓のようにしようとレイアウトしてあり、その周りに立派なソファー的な椅子のようなものがありました。

そこに座って議論されていたわけです。

でも、テーブルの高さが、低いんです。膝の高さなんです。

すると、テーブル上に置いた資料をめくったり手に取ったりするには、低すぎる・・・・

つまり、話している最中のメモしたりするっていう行為には向かない。

よって、議論の場というよりはリラックスした雑談の場になってしまうのでは>

会社に置き換えると、そこも気になりました。

それから、会議時間の設定について。

昨今、短い会議時間を設定する会社も多いですよね。

以前、

・全ての会議は30分単位

・結論のない会議は会議ではない、雑談である

と決めている会社を見たことがあります。

つまり30分以内で検討し、結論を出して実行するからこそ、会議の意味がある!という考え方。

確かにその会社は非常に実行力が高く、どんどんと成長されています。

民間企業は随分前からこういった会議の仕方、あり方から工夫を凝らし、ビジネスで結果を出そうと努力していますよね。

会議時間中にも費用、コストが発生しているわけです。

そう思うと、より価値ある会議をするための

・事前準備

・会議の進め方

.アフターフォローの仕方

など、いわゆるシステムの設定が改めて大事であると、今回の動画を見て、感じ入りました。

まずは公開されているところが大きな変化、進歩だと思いますが、結果を出せる方向へと議論を進めていける協議になるかどうか?

それには国民が、見守る!

これが一番の刺激になるのではないでしょうか。

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image by: Shutterstock.com

森裕喜子この著者の記事一覧

清泉女子大学英文学科卒後、大手印刷関連会社で勤務。その後、ジャズボーカリストの夢を叶えるが、挫折。外資製薬会社に転職しマーケティング部でハードな業務に取り組む中、外国人のスピーチやプレゼンに多く触れ、日本人リーダーの発信力向上の必要性を痛感。30年以上に渡る声の経験にマーケティング、イメージコンサルティング、コーチング、リーダーシップ各論を掛け合わせ、2011年「ボイスイメージ®コンサルティング(VIC)」メソッドを開発して独立。業務で聞いたクライアントのスピーチプレゼンの数は1万回以上(延べ数)。顧客の可能性を引き出すスパルタトレーニング、わかりやすい理論と分析、柔軟に対応できるコンサルティングを得意とする。

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【著者】 森裕喜子 【月額】 ¥770/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎月 22日発行予定

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