MAG2 NEWS MENU

シャオミしか勝たん?中国で不動の地位を築いたテスラに対抗できる車種はあるのか

日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』。今回ご紹介しているのは、中国で不動の地位を築いたテスラを引きずり下ろせるのはどこの車種か、というお話。テスラキラーとなれるのは、もうあの企業しかいないのかもしれません。

テスラには、もうシャオミしか勝たん。初のSUV「YU7」はModel Yと競合?

中国政府の新エネルギー車(NEV)に登録され、写真が公開されると同時に、シャオミ自身も盛んにPRを開始し始めたシャオミ第二弾、初のSUV「YU7」。

初弾となったセダン「SU7」はシャオミ自身も明言している通り、米テスラ「Model 3」が意識されたが、「YU7」は同「Model Y」を意識している可能性がある。

中国では「Model 3」キラー、「Model Y」キラーが謳われては消えていくことを繰り返し、テスラは中国で確固不動の地位を築いている。

シャオミしかテスラキラーになれない、と言われるようになっている。

Model 3人気は低迷も最強

「Model Y」の中国での登場以来、テスラ最新、SUVであることなどから、「Model 3」への人気は相対的に低落。

「Model Y」と「Model 3」の販売比率はおよそ現在までに2:1程度となっている。

それでも「Model 3」を上回るセダンBEVは今に至るまで現れていない。

SU7が月によってはModel 3上回る

そこで2024年に登場してきたのがシャオミ「SU7」だ。

「SU7」はそもそもポルシェと、テスラ「Model 3」が意識された、20万元(約400万円)台のラインナップ。

「Model 3」と「SU7」の販売推移を見ていくと、月によっては「SU7」が「Model 3」を上回るようになっている。

しかしこれは、テスラ独特の販売戦略で、四半期初は極めて販売台数が少なることと関係しており、「SU7」による影響ではない。

事実、四半期央と四半期末の月では、「SU7」は「Model 3」になかなか勝てない状況が続いている。

「SU7」を「Model 3」キラーと呼ぶのはまだ厳しく、むしろ両者は特徴が異なり、共存しているような関係だ。

Model Yこそが最強

「Model Y」に至っては、中国においてより強固な位置付けになっている。

相応に売れている「Model 3」の倍の販売実績があることからも分かる。

「Model 3」よりは「Model Y」キラーに中国でも注目される所以だ。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

初月無料で読む

束になっても勝てない

足元、「Model Y」キラー候補には、吉利「ZEEKR」の「7X」、ファーウェイ「智界(LUXEED)」の「R7」、上汽集団「智己(IM)」の「LS6」、蔚来(NIO)「楽道(ONVO)」の「L60」、小鵬(Xpeng)の「G6」などがある。

しかし2024年11月、以上で挙げた車種すべての販売を合算しても、中国での販売台数は「Model Y」を下回る。

Model Yキラー待望論

「Model Y」に匹敵する中国勢が待たれて久しいことを如実に示す。

中国政府にとっては何が何でも国有勢に頑張ってもらいたいとは思っているだろうが、正直厳しい。

そこで待望されているのがシャオミ「YU7」だ。

「Model 3」となんとか張り合いつつあるシャオミであれば、「Model Y」の牙城を崩せなくても、近接するのではないか、という期待感が持たれている。

外観に特徴無しも販売好調

「YU7」に関してはまだ外観写真程度しか公表されていない。

それを見ると、特にフロントでは「SU7」と区別がつかない。

「YU7」はSUVとして、「SU7」よりは特にリアにかけて高い車高を有している程度の違いだ。

思えば、今から見れば、「Model 3」「Model Y」も特段外観に力を入れているとは思えないデザインだ。

理想(Lixiang)のLシリーズがマトリョーシカ戦略と呼ばれるのに似ている。

しかしそれらがいずれも売れている、というのは奇妙な符号ではある。

価格はModel Y下回るか

価格は「SU7」よりも1~2万元上回り、およそ23万元~となることが見込まれる「YU7」、それでも「Model Y」よりは安い。

もうシャオミしか勝たん状態か。

出典: https://auto.gasgoo.com/news/202412/11I70413024C109.shtml

CHINA CASEは株式会社NMSの商標です。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Mariana Serdynska / Shutterstock.com

CHINA CASEこの著者の記事一覧

急速に進む中国のCASE(Connected,Autonomous,Shared&Service,Electric)やMaaS、自動車産業についての最新情報「CHINA CASE」が有料メルマガに! 進撃の中国イノベーション chinacase.xyz 日本は、「XYZ(後がない)」? 1日1本のメールで中国自動車業界キャッチアップ!

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 CHINA CASE 』

【著者】 CHINA CASE 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 日刊 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け