人気男性アイドルグループ『timelesz』(旧:Sexy Zone)の佐藤勝利(28)が、公式有料ブログを新メンバーの猪俣周杜(23)に“代筆”させていた件。多くのファンがショックを受けていますが、なぜ佐藤はわざわざ自分から“裏切り行為”を自白したのでしょうか?「代筆自体が絶対に許せない」「代筆は許せるけど、それをバラす姿勢が信じられない」など、いろいろな意見がありそうなこの騒動を、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。
たかが月300円とバカにしてる!?「ブログ代筆」にファンショック
『timelesz』佐藤勝利に裏切られた! と、SNSは大混乱です。
佐藤は『STARTO ENTERTAINMENT』所属タレントのブログが月額330円で見られる『FAMILY CLUB web』に『vic.Story』というブログを展開しています。
2月25日、そのブログを更新した佐藤、事もあろうに19日からほぼほぼ毎日投稿したブログは、新メンバーの猪俣周杜が代筆していたことを明かしたのです。
“些細ないたずら心で始めたけれど、ファンに疑われなかったため続けた”とも。
これにはガックリ…嘘、裏切りという意味合いの言葉がSNSでは踊っています。
「たかが300円って思ってるの? 勝利のブログを読むためだけに、少ないお小遣いから会費を払ってる子もいるはずなのに、違う人がなりすましていたなんて…いたずらじゃ済まないでしょ」
「たった一言でも、毎日の勝利の言葉が嬉しかったのに…」
「絶対やっちゃダメなこと。他の人に書かせて、それをおもしろがっていたなんて…」
「何か書けない理由があって、それを前もって言ってくれれば、1週間くらいは我慢できるけど…私たちのこと、バカにしてる?」
オーディション企画で新メンバーを5人加え、『SexyZone』改め『timelesz』としてこれからという時に…。予想外の批判を浴びることになりました。
故・メリー喜多川さんが言っていたこと
私はこの一連の報道を読みながら、故・メリー喜多川さんが生前漏らしていた言葉を思い出しました。
『嵐』のライブツアー中だったか、細かい日付は忘れてしまいましたが、各メディアの“ジャニーズ事務所担当記者”たちとの囲み取材の席でのことです。
事務所所属のアイドルたちの“SNSを使った情報発信の今後”について聞かれたメリーさんは、得意だった毒舌で、たしかこのように答えました。
「ブログ?ツイッター?インスタグラム?そんなもので好き勝手に喋らせたら、何が起こるかわからない…。SNSが原因でスキャンダルになるかもしれない。だからやらせない…」と。
メリーさんは10年以上も前から、SNSのリスクを熟知していたというわけです。
「そんなものに夢中になるのなら、もっと歌や踊りの芸を磨けって…」というようなことも言っていたことを記憶しています。
もし彼女が存命ならば、木村拓哉の「show must go on!」炎上も、今回のブログ代筆の騒動も起きなかったのかもしれないな…なんて、少し残念な気持ちになってしまいました。
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驚いたこと1:アイドル本人が書いていると信じるファンが想像以上に多い
ただ、今回の代筆騒動で私が意外に思ったのは、毎日更新するブログを、そのアイドル本人が自分で書いていると信じて疑わないファンが数多くいたという事実でした。
芸能人全員のブログがそうだとは言いませんが、何人かのタレントは、マネージャーやスタッフにその代筆をお願いしていることは承知の上だろう…と、私は勝手に思っていたのです。
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代筆が当たり前の芸能界、そのゴーストライティング事情とは?
大昔、アイドル歌手の松本伊代が、自身の著作本の読みどころを聞かれたとき、「あ、ごめんなさい。まだ読んでいないのでわからない…」と答えた有名な話があります。
“自分で書いたんじゃないのかい!”…当時はテレビの前で全国民が総ツッコミしたものでした。
週刊誌や月刊誌で連載されるエッセーや著作本に関して、文章を書くのが苦手なタレントの場合は、スタッフなりゴースト・ライターなりが事前にテーマの打ち合わせや、テーマに沿った会話を録音し、文章に起こすという作業は当たり前にあります。
中には「私になったつもりで、好きに書いていいよ」なんていうタレントも。昔なら鉛筆の芯で手を黒くしたり、今ではPCやスマホでキーボードを叩いたりするのは、ほとんが第三者なのです。
『timelesz』の今回の騒動で、裏切られたと感じたファンが多くのコメントを寄せたということは、逆に言えば、佐藤が自ら“いたずら”を告白しなければ、ファンは半永久的に“他の誰かが書いたブログ”を、佐藤のものと信じて読んでいたであろう、ということですよね…。
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驚いたこと2:佐藤勝利に「バラしちゃダメ」を言える人間がいない
もうひとつ、この“いたずら”が、ファンの信頼を裏切る行為になってしまう前に、どうして佐藤なり『timelesz』のスタッフが対処できなかったのだろう?という疑問も残ります。
危機管理能力や管理体制…タレントへのマネージメント体制が、『STARTO ENTERTAINMENT』では機能不全に陥っているのではないだろうか…と思うのは考えすぎでしょうか…。
これではなんだか、佐藤がこれまで作詞提供した楽曲や雑誌への連載まで信用できなくなってしまいますよね。
まさか『NEWS』加藤シゲアキの小説や舞台台本、エッセーは、“代筆”なんてことはありませんよね…?なんて、そこまで疑いたくなるような今回の“ブログ代筆”騒動、なんとも残念に思ってしまった私です。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by :timelesz プロフィール|STARTO ENTERTAINMENT