キムタク長女、Cocomiが週刊誌に苦言!その主張が「正しい」ワケ。芸能記者が考える「超えちゃいけないライン」とクラクション鳴らしの是非

2025.02.24
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木村拓哉の長女でフルート奏者・モデルのCocomi(23)がSNSで、週刊誌の取材手法に苦言を呈したことが注目を集めています。そして意外なことに(?)、これに理解を示すのは芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。芋澤さん自身、芸能マスコミの一員として多くの有名人を追跡取材してきたキャリアの持ち主ですが、それでも取材側が守るべき最低限のルールはあると指摘します。

木村拓哉の長女、Cocomiが「良くないですよー」チクリ

木村拓哉の長女・Cocomi(ここみ)が、自身のインスタグラムに“週刊誌へ”と題した投稿をしました。

そこには“週刊誌の車”として黒い車の画像と、「クラクション鳴らして振り向かせて写真撮るのは良くないですよー。」の一文が。

おそらく、もう何度も嫌な思いをして、いたたまれず…なのでしょう。

怒り心頭の強い言葉の文面でないことから、“追いかけられるのはしょうがないと十分わかってはいるけれど…でもさすがにこれは…”という趣旨の苦言だということがわかりますよね。

父はキムタク、母は工藤静香、妹はKōki,という環境に彼女は生まれ育ってしまったわけですから…。私の元にも、若い芸能記者から「Cocomiのカレシ、知りませんか?」なんてぶしつけな質問が来ることは、今まで何度もありましたし、今でもそれは続いています。

そんなとき、私は決まって、バレーボールの石川祐希選手や高橋藍選手の名前を冗談99.9%で挙げるのですが、その度に「それは絶対にありません」と返されてしまいます。「ふざけないでください」の言葉とともに――。

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同業者目線でも強引すぎ?努力が水の泡になる恐れも

さて、Cocomiのインスタ投稿を受けたSNSでは「週刊誌の写真って、こうやって撮ってるんだ。初めて知った」というようなコメントも散見されました。

ただ正直言いますが、これは同業者としても、かなり強引なやり方だと言えます。

芸能マスコミの現場では、特に取材するテーマがなくても、有名芸能人の最新の近影は常に欲しいものなのです。

プライベートの私服姿や、仕事では見せない“素顔”に、一般読者が強い関心を持つのははるか昔からのこと。バラエティ番組などに滅多に出演しない、露出が少ないタレントや役者の場合なら尚更です。

ただ、Cocomiは今回、近影欲しさのクラクション鳴らしで“攻撃”されたようです。芸能マスコミ側がたまたまCocomiを見かけたのか、あるいは追跡取材をしていたのかまではわかりませんが、“まぁ、せっかくだから近影でも押さえておくか…”程度の取材行為にしては、クラクションはかなりやり過ぎだと思いますけれど…。

大平原をひとりぼっちで歩いているわけでもない有名タレントにクラクションを鳴らせば、周辺の一般人も一斉に、クラクションの出どころを振り返ることになるでしょう。

こんな時代です、そんなことをすればSNSで情報が拡散されるでしょうし、何よりタレント本人に気付かれれば警戒されるのは当たり前です。芸能マスコミから見ても、隠し撮りできたはずのスクープを取る努力がすべて水の泡になりかねないわけです。

私も追跡取材中に「もう少し顔を上げて…」とか「もうちょっとこっち向いて…」と何度話かけたことか…でもそれはもちろん車の中で、相手には聞こえないように、です。

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追跡取材は安全第一で

Cocomiと芸能マスコミの関係で私が忘れられないのは、彼女がモデルとしてデビューする少し前に大学時代の友人たちに送られた、『週刊文春』記者による“情報提供のお願い”なる文章です。

Cocomiのひととなりがわかるエピソードやプライバシーを、“絶対に情報源は公に致しません”という一文を添えて募集したやり方を知ったときには、同じ取材をする側としてとても残念な、とても悲しい思いをしたものです。

靴の底をすり減らして掴む情報を大事にしている私が古い人間なのかもしれませんが、そんな安易な手段で情報を手に入れようとするやり方に、憤りと呆れを感じたことを思い出します。

これは“『週刊文春』からこんなのが来たんだけど…”とCocomiに連絡が行ったことで公になった事実でしょうが、普通はまず所属事務所なり関係各位の意見を聞いてから立ち回るものですよね。

『週刊文春』のやり方も残念に思いましたが、それと同時に私は、“Cocomiという子は、こういうマスコミの微妙な取材方法を、何も考えずに自分のインスタでオープンにするような子なんだ”と、少々ショックを受けたことが、いまだに頭の隅の記憶に残っています。

今回の“クラクション攻撃”も、このデビュー前の『週刊文春』の取材のやり方の延長線上にあるものなのかもしれません。

投稿された“黒い車”がどこの媒体なのかはわかりませんが、“クラクション攻撃”はもう終わりにして、次は密かに、追跡取材でスクープを手に入れられることを期待したいと思います。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

image by: Cocomi – UNIVERSAL MUSIC JAPAN

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