原作マンガ、韓国TVドラマともに大ヒットした『女神降臨』が、満を持して日本で実写映画化。ただ、主演を務める木村拓哉さん(51)と工藤静香さん(54)の次女Kōki,さん(21)には賛否両論が。業界関係者からは「この映画、いったい誰が観に行くんだ?」という厳しい声もあがっているようです。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。
「本当にお金をかけて撮る意味があるのか?」Kōki,主演作第2弾
私は、少し前に発表された『STARTO ENTERTAINMENT』所属アーティストの“カレンダー”出版元に名前が無かった新潮社による、巧妙な意趣返しか?…と勝手に解釈してしまいましたが…。
『デイリー新潮』が、来年3月20日公開予定のKōki,主演『女神降臨』に太鼓判を押していました。
ただ実際には、この『女神降臨』…Kōki,主演作第2弾に対する映画関係者の評判は決して芳しいものではないようです。
「業界で“鉄板もの”と言われているジャパニーズ・ホラー『牛首村』が、わずか約5億6,000万円という興行収入で終わった駆け出し女優がKōki,です。2度目の主演作が作られること自体不可解ですが、そこは木村拓哉♡工藤静香の十四光で誰も文句は言えないとはいえ、今度はラブ・コメですか…私には何だか、映画製作が軽んじられているような気さえしてきて…寂しい限りです」(映画関係者)
ただ「キャー!キャー!」と恐怖に叫んでいればよかったホラーから、今度はラブ・コメ…「本当にこんな贅沢にお金をかけて撮る意味があるのか。誰が、何を目的に観に来るというのか」と、この関係者は私に逆に質問さえしてくる始末で…。
えっ、それだけ!? 「太鼓判」の根拠が弱すぎる…
『デイリー新潮』が本作の成功に太鼓判を押す理由は、2020年12月に韓国のケーブルテレビでオンエアされた時の主演女優、ムン・ガヨンとKōki,が酷似しているからだといいます。
身長は公称169㎝と170㎝、ムンはドイツ育ちのトリリンガル、Kōki,もインターナショナルスクール育ちで、全身から放つ空気感は瓜二つだというのです。
2018年に『LINE漫画』で火が付き、世界10ヶ国に配信、今年3月までの累計view数は驚異の64億回という超人気漫画に目をつけたのは良しとしても、韓国テレビドラマ版の主演女優に似ているだけが理由だとしたら、あまりにも乱暴な太鼓判の押し方だと思うのですが…。
もうひとつ、同誌は星野和成が監督だから…という理由も挙げていました。
星野氏は韓国のエンタメ界に精通しているのはいいのですが、ただ、星野氏が演出に参加した、テレビ朝日系の今年7月期『スカイキャッスル』の視聴率は、初回こそ8.5%と絶好調でしたが、第2回には5.3%と急落、平均視聴率は6.6%で終わってしまいました。
韓国で超人気だったとはいえ、それを日本人役者でリメイクして同じようにヒットするかと言えば…『六本木クラス』をみても然りです。
個人的に、国民性の違いというか、韓国独特の“えげつない”生活感をそのまま日本に持ってきても、日本の製作陣と役者にはなかなか表現できない空気感があると感じている私ですから、2025年3月公開は前編、2025年5月1日公開予定は後編という2部作を製作するソニー・ピクチャーズさんの勇気に恐れ入りました…という感じです。