日本のニュースだけを見ていると、世界で起きている桁違いの出来事を見落としてしまいがちです。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、ワシントンポストが報じたイーロン・マスク氏に対する約150兆円規模の報酬案について取り上げ、このニュースの背景と意味合いを掘り下げます。
天文学的なイーロン・マスクへのボーナス案
日本で報道されていない海外報道というと、どうしてもトランプ大統領の正の側面になります。
海外新聞、記事の見出しは「反トランプ」です。しかし内容を読んでみるとトランプ政策に肯定的な観点もわかる事が多いのです。
見出しをつける幹部と記事を書いてる記者との間にずれがあるのです。記者の方がトランプの政策の正の側面も書いています。
しかし、日本の報道からはトランプの正の側面が抜けます。反トランプの見出し部分をそのまま報道している感じです。
それでこのメルマガを始めたわけですが、トランプの話ばかりも飽きます。
今日はイーロン・マスクのボーナスの話です。
ワシントンポストに掲載された巨額ボーナスの話です。
記事抜粋
テスラ、イーロン・マスクに1兆ドル相当の報酬パッケージを提示――条件付き
テスラの取締役会は、10年間でCEOの個人資産を劇的に増加させる報酬契約を提案した。
「マスク氏の維持と動機付けのための野心的な計画」と呼ぶこの案では、2035年までにテスラの市場価値を少なくとも8.5兆ドルに押し上げる目標達成を条件に、イーロン・マスクCEOに巨額な報酬を支給する。
解説
約150兆円のボーナスの提案です。
条件はテスラの株価を今のテスラの時価総額1兆ドル強を8.5兆ドルまで増やすこと。
8.5兆ドルは約1200兆円。テスラの企業価値がそこまで大きくなる事を条件にイーロン・マスクに150兆円のボーナスを支給すると言うのです。(日本のGDPは600兆円です)
天文学的な数字です。こんな事が可能なのでしょうか?
この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ
記事
マスクは最近特にテスラの見通しに強気だ。
7月下旬には、時価総額1兆ドル超のテスラが将来25兆ドルに達するとの他ユーザーの主張に言及。「膨大な作業量だが可能だ」と述べた。
アナリストでテスラ株の長年の強気派であるダン・アイブス氏は、潜在的な1兆ドルの報酬額を「目を疑うような」数字と評しつつも、マスクをCEOとして留めるためには必要だと述べた。
この報酬提案には、テスラの輸送・持続可能エネルギー事業ミッションを人工知能とロボット工学へ再定義する製品ロードマップも明記されている。
同社は運転支援ソフト「フルセルフドライビング」を重点的に推進し、将来的には車両の完全自動運転化を目指すほか、自社ソフト搭載の配車サービス車両「ロボタクシー」の展開を進めている。
また、人間の日常業務を支援する「オプティマス」の投入も目指している。
ほかにもマスク氏には以下の目標が課された:テスラの車両供給台数を800万台から2000万台に拡大すること、「完全自動運転」の加入者数を1000万人に増やすこと、100万台のロボットを供給し、100万台のロボタクシーを稼働させること。
テスラの投資家でディープウォーター・アセット・マネジメントのマネージングパートナーであるジーン・マンスターは金曜日のアナリスト向けメモで、テスラの「おとぎ話のような」評価額とロードマップは説得力があると述べた。
「FSD(完全自動運転)、ロボタクシー、オプティマスを通じた物理的AIの商用化が実現すれば、これらの数字は驚異的だが達成可能だ」
解説
日本人の感覚とは桁が違う数字がならんでいます。
これはイーロン・マスクのボーナスの話ですが、こういった数字は波及していくでしょう。
とんでもないボーナス提案をうける海外企業経営者は増えていくでしょう。
その流れは、日本の社会風土とはまったく違うものです。
世界の優秀な人材を日本がとることはますます難しくなります。
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