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インターネット遮断国家イラン。情報を断てば民衆は「沈黙」するのか?

世界各地で続く政情不安のなか、近年あらためて注目されているのが「情報統制」という国家の手段です。イランでは現在、大規模な抗議活動とともに国内インターネットがほぼ完全に遮断され、現地の実情が外部から把握できない状況が続いています。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、ニューヨーク・タイムズの記事を抜粋し、イラン情勢を通じて、現代における情報と権力の関係を考えています。

イラン情勢とインターネット遮断

最初に雑談。

「ベネズエラから国外脱出した人が800万人」という数字がすごいと話題になっています。前マドゥロ大統領の任期(2013年~2025年)の13年間でです。

でも、米国バイデン政権下、最初3年間で米国に不法入国した人は730万人です。これは政府の公式発表の数字。実数は格段に多いでしょう。

バイデンが2020年大統領選の討論会で「不法入国者にも米国市民権を与える道を開く」と明言したからです。繰り返し強調して。

トランプは怒り狂っていましたが、分かりやすく説明する報道がありません。「トランプ氏に騙される米国人」という報道ばかり。

BBCやCNNといった世界的権威がある放送局も徹底的な反トランプですし無理ないですね。

情報統制は、今の日本でも出来ると思った次第でした。

閑話休題。

イラン情勢が予断を許しません。

最高指導者ハメネイ師は騒乱で数千人が死亡したことを認めています。ただ、実際にどれぐらいの弾圧で死者がでているのかはわかりません。

イラン国内のインターネットが完全遮断されているからです。

ご紹介するのはニューヨークタイムズの記事です。

記事抜粋

イランは長年にわたりインターネット遮断を実施しており、そのオンライン検閲システムは中国以外では世界でも最も洗練されたものと見なされています。

政府は国家情報ネットワーク(NIN)と呼ばれる国営インターネットを構築しており、これは実質的に世界の他の地域から遮断されています

しかしシステムは完璧ではなく、多くのイラン国民は仮想プライベートネットワーク(VPN)やその他のツールを利用して、Instagramをはじめとするグローバルサービスを利用してきました。

しかし1月8日、大規模な抗議活動が激化する中、イラン当局はインターネットを完全に遮断。9000万人の国民をデジタル遮断状態に陥らせました。

監視団体ネットブロックスによれば、イランのインターネットトラフィックは99%減少しました。

解説

東北大震災の時も人々がもっとも求めたのは情報であったそうです。

それが遮断されているのですから人々の不満が高まるのも当然です。

ここでくるのが、イーロン・マスク氏が提供する衛星インターネットネットワーク「スターリンク」です。

衛星から地上の端末にインターネット接続を送信し、陸上の検閲インフラを迂回します。

イラン政府のインターネット遮断に風穴をあけられるのです。

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再び記事を見ましょう。

記事抜粋

現在イラン国内に存在する約5万台のスターリンク端末は、屋上や目立たない場所に隠されています。

専門家によれば、イラン政府はスターリンクの拡大を認識していたものの、最近まで利用抑制策をほとんど講じていませんでした。

当局はドローンを飛ばしてスターリンク端末の捜索を行っているといいます。

また、衛星端末の没収を放送で告知し、「スターリンク端末の所持は犯罪である」と警告することで恐怖心を煽ろうとしたとも伝えられています。

さらにスターリンク機器の機能に必要なGPS信号を妨害する軍事級電子兵器を配備しています。

解説

スターリンクの利用を懸命に阻止しようとしているのが現在のイラン政府です。

それが成功するか否か。

もしイランの人々がインターネット上で結集すれば革命になるでしょう。

海外への支援も要請できます。

しかしスターリンクが機能しなれば、反政府運動は個別につぶされていくでしょう。

インターネット利用の可否がイランに革命が起きるか否かを決めるといってよいでしょう。

PS
現在、イーロン・マスクはスターリンクにおける低軌道衛星を増やしています。

遠からず特別な端末を使わずとも個人の携帯とスターリンクが直接につながるようになります。

そうすると情報統制がまったくできなくなります。中国やロシアにとってイランの状況は対岸の火事ではないでしょう。

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image by: Shutterstock.com

大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

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【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

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