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「経営者の挑戦を体から支える」—理学療法士・小川塁氏が語る“健康顧問”という選択肢と「発症してからでは遅い」理由

クリエイターの発信を支える「まぐまぐ」の提供でお送りするラジオ番組『Why So Good?』。毎回ゲストを迎え、「何をやっているか」ではなく「なぜそれに至ったのか」を掘り下げる30分番組だ。今回のゲストは、株式会社CoreWellness 代表取締役・理学療法士の小川塁氏。

小川氏は、理学療法士として整形外科クリニックなどの臨床現場で経験を積む中で、痛みや不調が起きてから対処するだけでなく、予防の重要性を実感した。その後、パーソナルトレーナーへの転身と独立を経て、株式会社CoreWellnessを設立。現在は経営者・役員を中心に、身体の評価やコンディショニング、継続的な健康管理を提供し、経営者が挑戦し続けられる体づくりを支えている。

番組MCの越川慎司氏(株式会社クロスリバー 代表取締役)は、「僕も経営者の一人ですし、健康オタクの一人でもある」と身を乗り出した。ここから、小川氏が掲げる「健康顧問」という仕事の中身と、その原点にある問いが、本人の言葉で語られていく。

「健康顧問」という聞き慣れない言葉と、経営者が抱える疲れ

越川: 今回リスナーの皆さんに一番届けたいGoodなポイントを、まず小川さんから聞かせてください。

小川: 私のGoodは、「経営者の挑戦を体から支える健康顧問」です。

越川: 健康顧問という言葉は初めて聞きました。

小川: そうですね、まだ馴染みがないと思います。

越川: 馴染みはないけれど、これはニーズがあります。なぜかというと、経営者はみんな疲れているからです。

上條: 断言されましたね(笑)。そこをどう整えるか、皆さん悩まれていますよね。

越川: 経営者の世代交代も感じるんです。昔は寝ずに働いて、痛みなんてどうでもいいという人が「ザ・経営者」でした。最近はプライベートもしっかり大事にして、仕事でも成果を出す、両方の調和を取ろうという人が増えています。一番の資産は金融資産ではなく健康資産だと言う人もすごく多いのですが、小川さんの認識と合っていますか。

小川: はい、その通りだと思っています。

なぜ「経営者と役員」に特化したのか

越川: 健康を求めている人はものすごく多いのに、その中で経営者と役員に特化している。何か理由があるのでしょうか。

小川: あります。もともと整形外科などの臨床現場で理学療法士として働いていた時に、すごく印象的な出来事がありました。それなりの規模の会社を持っていた経営者の方が、健康を害して後遺症が残り、最前線の現場に立てなくなってしまったんです。

その方のご家族や、会社も傾いていくところを見て、こういう方々を支えるサービスは特化した形ではまだないな、と感じました。それが今のサービスを始めた理由です。

越川: 生産性と言われますし、AIを入れることももちろん重要ですが、一番生産性を損なわないためには、経営者が仕事を続けられることですよね。

小川: はい。

越川: そこに気づいて、フォーカスされたわけですね。

整体でも、パーソナルトレーニングでもない「両取り」のアプローチ

越川: トレーナーもされているんですよね。

小川: はい。もともとはパーソナルトレーナーとして、個人事業主で活動していました。

越川: 面白い経歴ですね。

上條: いろいろな知識を総合的に使って、予防のことなども教えてくださるんですね。

小川: そうですね。整体でもパーソナルトレーニングでもない、新しいアプローチをしていると思っています。

越川: 真ん中というより、両取りしている感じですね。

小川: そうです。

越川: 僕も肩こりがひどいのですが、専任の整体師さんには、食事や運動の指導までは領域が違うと感じてしまいますよね。パーソナルジムに通って、肩こりはここ、悪化したら病院……と、どうしてもバラバラになりがちです。それをワンストップでやっている、ということですね。

上條: いろいろな方法をご存じで、その人に合ったものを提案してくれるのも心強いです。短期的というより、長期的な変化にも気づいてもらえそうですね。

「重力認知」で体の現在地を見える化する

越川: 具体的には、経営者の方々の状態をどう確認して、どう対処するのでしょうか。

小川: 唯一無二のサービスだと思っているのですが、まず体の現在地を把握します。「重力認知」というものです。

越川: 重力認知。

小川: 特殊な機械を使って、足裏のどこに体重がかかっているかを認知するんです。姿勢が悪いという認識を持っている方は非常に多いのですが、どこがどう悪いのかを言語化できる方はほとんどいません。それは治療家でも同じです。それを見える化する機械を使うことで、まず自分ごと化していただきます。

「やっぱり自分は悪いんだ」「ここを改善しなければいけないんだ」と認識したうえで、施術やトレーニングを掛け合わせて進めていきます。

越川: 僕はめちゃくちゃ巻き肩で、毎日左の肩甲骨のコリと戦っているのですが、そういう偏りも重力認知でわかるものですか。

小川: 足でわかる可能性はあります。左右どちらかに偏っている可能性は高いと思います。

上條: 自分の癖がわかることで、改善にもつながるということですね。

越川: その改善のところで、トレーナーとして具体的にはどんなことを。

小川: ストレッチをかけたり、リリースという手技を使ったり、トレーニングの指導や栄養指導まで関わっていきます。

越川: そこまでやってくれる人は確かにいないですよね。

「発症してからでは遅い」——予防に目を向ける理由

越川: 事前にお話を伺った中で、「発症してからでは遅い」というキーワードが刺さりました。僕自身、症状が出てからの対処しかしていないので。なぜ、発症してからでは遅いのでしょうか。

小川: 先ほどの後遺症の話もそうですし、日本の健康保険の制度では、痛くなってから、病気になってからという認識がかなり強いんです。なってから来るのが当たり前になっていますが、結局それで苦しむ方々を一番たくさん見てきました。だから、発症してからでは遅いと思っています。

越川: 保険適用は痛くなってからでないと対応できませんから、痛みを出さない仕組みを先につくるというのは、「もっと早く教えてよ」と医者に言いたくなるところです。そこをうまくカバーされているんですね。

僕も、痛みが気になって集中力が落ちることがあります。体が変わると、仕事や新しいことに取り組む気持ちやメンタルも変わるものでしょうか。

小川: そこを大事にしています。弊社では「挑戦」と呼んでいますが、挑戦できる状態こそが最適な状態ではないか、と考えています。そこに重点を置いています。

越川: 体の悩みがあるのに、挑戦とはなかなか言えませんからね。心技一体で、体と心は一緒ですよね。

小川: はい、そうなんです。

明日からできる健康習慣は、「自分に矢印を向ける」こと

越川: 今日は深夜に聞いている方が多いので、明日から取り組める健康習慣を一つだけ教えてください。

小川: 簡単なことです。心身の健康というところを私たちも大事にしているので、まず自分に矢印を向けること、これも健康の一つだと考えています。今日はどこが痛いんだろう、どこが悪いんだろうと、自分の体に目を向けてほしいです。

越川: 一日を振り返る中で、今日は胃の調子が、今日は首が痛かったな、と自分で認知するということですね。簡単なようで結構難しい。

上條: 小さいうちに気づけることが、予防にもつながりますよね。

越川: ダイエットで一番効果的なのは、走ることでも筋トレでもなく、体重計に乗ることだと言われますよね。毎朝同じ時間に体重計に乗った人とそうでない人では、成功確率が3倍ほど違うというアメリカの論文を聞いたことがあります。自分が理解していないと対応できない、ということですね。

ただ、「痛いなんて言うのは甘えだ、気合で乗り越えろ」と考える昔ながらの経営者もいます。そういう人には、どんなふうに勧めればいいでしょう。

小川: 気づきが出る瞬間として、夜の瞑想がいいと思います。

上條: 寝る前ですね。

小川: 静かな空間で呼吸に集中するので、自分に矢印が向きやすいんです。最近はサウナに入る方も多いので、なんとなくサウナに入るのでも全然大丈夫です。デジタルデトックスにもなりますし、「熱い」と思いながらも、自分の体にベクトルが向いています。その認識を持つだけで、かなり変わると思います。

越川: 納得感がありますね。サウナはスマホを触れませんから、自分と対話する良い機会です。ただ、僕は砂時計を見ながら水風呂のことばかり考えていて、サウナで自分と対話するという発想はありませんでした。

上條: 今日はどうだったかな、と振り返る時間にもなりそうですね。

越川: サウナは意外と時間が長くて、12分や16分ほど。考えることがないと、結局仕事のことを考えてしまうんです。「自分との対話の時間」と決めて入ればいいんですね。小川さんもサウナには入られますか。

小川: 入ります。その時は、自分の体調を振り返っています。

越川: 振り返って、水風呂で整える。最高ですね。

小川: 最高です。

仕事のマイルールは「誠実な対応」——挑戦を大切にするからこそ

越川: 仕事を進めるうえで、大切にしているマイルールはありますか。

小川: 誠実な対応、というところですね。

越川: お客様と真摯に向き合って、お客様目線で考える。自分がやりたいことより、相手主体で仕事をするというのは、トレーナーとしてもまさに重要ですよね。自分がムキムキになりたい人は、あまり向いていません。

上條: 痩せたかったのに、すごく筋肉がついちゃった、なんてこともありますよね(笑)。

越川: 「挑戦」という言葉もすごく良くて、健康になることがゴールではなく、挑戦するために健康になる、ということですね。

小川: はい、そうです。

越川: 小川さんご自身も、理学療法士からトレーナーへと転身されています。自分が挑戦を大切にしているから、相手の挑戦も支えたい、ということですね。

上條: 相手をもっと良くしたいという思いが、小川さんの原動力になっているのだろうなと感じました。

食事会から始まる出会い、そして企業・家族・地域へ

越川: こうしたサービスを試したいと思う役員や経営者の方は多いと思います。実際のお客様とは、どうやって出会うのでしょうか。街で声をかけているわけではないですよね。

小川: 街で声をかけることはありません。基本的には食事会などです。

越川: 経営者が集まる食事会、前の放送でも出てきた「社長メシ」のような場ですね。そこで今日のようなお話をして、ぜひ、という流れですか。

小川: 一度必ず体験を挟んでいます。体験に来ていただいて、ご興味があればそのまま続けていただく方が多いです。

越川: 今後のビジョンも教えてください。

小川: 今は経営者の方に特化していますが、これを企業単位で取り入れていきたいと考えています。社長だけでなく、役員、従業員、その先にはご家族もいますので、ご家族まで広げたい。さらに、それが地域に広がっていくといいなと思っています。

越川: 個人の経営者だけでなく、BtoBに近い形で企業にも広げて、地域の活性化にもつなげていきたいということですね。これもニーズがあります。企業では、心身の不調で倒れてしまう方が多く、それを第三者としてケアする仕組みは、産業医だけではなかなかカバーしきれません。そこの課題を解決したいということですね。素晴らしいです。

上條: 新しい挑戦もしやすくなりそうですね。

越川: お時間になりました。小川さん、ありがとうございました。

小川: ありがとうございました。

 

番組概要

※本記事は、トーク番組「Why So Good?」の放送内容をもとに再構成したものです

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