親にとって、思春期の女の子というのは特に接するのが難しい時期ですね。異性である父親は、戸惑うことも多いかもしれません。メルマガ『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』では、女の子の育て方、接し方のコツだけでなく、思春期から成人になったの女性との関わり方についても解説しています。
女の子の育て方…目からウロコ、こんなことが大切!
女の子と男の子の違いは、読む本によっても出るようです。
例えば、女の子は、
「赤毛のアン」「長靴下のピッピ」「若草物語」「大草原の小さな家」などが好きだそうです。
◎自分のまわりにあるような世界が好きで、人間関係や生活の知恵など得て、平和に暮らしていく、心が豊かになるというのがテーマになっているようです。
男の子は、
「十五少年漂流記」「海底二万マイル」「シンドバッド」「ぐりとぐら」など、冒険物語が好きだそうです。
◎異文化を体験でき、予想もしない危機を乗り越えて、心と体が成長していくというのがテーマになっているようです。
ちなみにゲームも、女の子は、何かを育てるゲーム、自分の家にお客さんがやって来るゲームなどが好きだし、男の子は、「スーパーマリオ」など、外に出て行く、戦うというゲームが好きだそうです。
そういえば、私も、女の子が好きな上記の本は全部読みましたが、男の子が好きな本は、「シンドバッド」「ぐりとぐら」しか読んでないですね(笑)。
みなさまは、小さい頃どんな本を読みましたか?
今回の話は「女の子の育て方、うまく接する方法」の話ですが、その先に成人女性の関わり方まで見えてきます。
今回の話を読めば、女の子のことを知ると同時に、妻(彼女)の扱い方も、わかっていただけると思います。
今回のキーワードは…
【男の子は】自分ができる感
【女の子は】愛され感
子育てが一段落ついた方、子育てには興味がない、という方もおられると思いますが、何かの折に参考にしていただけたら幸いです。<(_ _)>
女の子ならではの時間を大切にする…簡単な方法
さて前回69号に紹介したように、女性は、身体的に変化する性で、さらに女性ホルモンによって精神的にもいろいろ影響を受けます。
しかも、女性は脳内つながりがいいので、瞬時に脳内でいろいろなことを関連づけ、結びつけ、それゆえ人間関係のことなどで悩み、不安定になりがちです。特に、10代までの女の子たちは、脳も発達途中で、いろいろなことに敏感になり、かなり揺れる年齢でもあります。
そんな揺れる女の子たちに「必要なことがなにか」というと、多くの本では、
◎安心感
◎愛され感
◎信頼感(自分が無条件に信じてもらえている)
を感じること、であるといっています。
そして、それが母親からもたらされることが特に重要だということも。
ちなみに男の子では、
◎安定感
◎自分ができる感
◎信頼感(自分ができるということを信じてもらえる)
だといわれていて、これには、父親の存在がとても大切になるそうです(詳細は、66,67号にて紹介しています)。
うーん、そうはいっても、なかなか大変そうで、どうしたらいいかと考えてしまいそうですが、女の子の場合は、むずかしく考えず、母親との、こんな時間を大切にするだけでもいいそうです。
「女の子の髪をすいて、編んだり、くくったりしてあげる時間」
えっ、そんなことでいいの? と思われるかもしれませんが、ここには、女の子の「喜ぶこと」がつまっているそうです。
いったいどんなことがつまっているのでしょうか?
こちらの本では、
出典名: 女の子って、どう育てるの?
著者: 川井道子
以下のようにいっています。
男の子の兄弟がいる場合
女の子である自分だけに認められた時間で、兄弟には味わうことができない時間だとわかっている
姉妹の場合
その髪を結ってもらっている間だけは、おかあさんを独り占めできる
そのほか、こんな喜びもあるそうです。
おかあさんが、鏡越しにじっとみつめて、じかに触れたり、優しく撫でてくれたりして、二人でおしゃべりできて、しかも可愛くなれる
この時間は、おかあさんと二人だけの時間が過ごせるし、優越感も持てるし、可愛くもなれるから、一石三鳥以上の喜びがあるのですね~
ですから、望まれれば、何歳になっても髪の毛を編んだり、結ってあげるというのはいいそうですよ(笑)
おかあさん方は忙しくて(特に朝は)時間がないので、そんなことができないこともあるでしょうが、たまには、時間をかけてゆっくりとしてみてくださいね。きっととても喜びますよ。
と、ここまで来て…この中に、女性が「喜ぶこと」が、確かにつまっていると気がつきました!
実は、女性は、大人になっても、大好きな人(夫や彼)と、
◎自分だけに認められた時間が持てる
◎独り占めできる
◎見つめ合う
◎じかに触れ合う
◎優しく撫でてもらう
◎楽しくおしゃべりする
◎しかも自分が、可愛くいれる
なんてことは、とても嬉しいことなんですよね。もちろん、喜びでもありますし(笑)。
女性がすねているとき、理由も分からず、プリプリしているようなときには、男性は、ぜひ、
「女の子と母親が鏡に向かって、二人で楽しそうに、髪の毛を結っている姿」
をイメージしていただき、その女の子のようにしてほしいのだと思い出していただき、女性に優しくしていただければ嬉しいです。
女性は何歳になっても、永遠に乙女なのですね~(かな?(笑))
娘が「不機嫌オーラ」を出す時期
繰り返しになりますが、女性ホルモンは、毎月の間でも分泌に変化があり、それによって影響を受けて、女性たちの気分や精神状態も変わりやすい、と紹介してきました。
実はこれ、母親と娘にもいえることなのです。
どういうことか?
つまり、母親と娘のホルモン状態が悪いときが重なると、いつもはとても仲のよいのに、喧嘩したり言い争ったりする確率が高くなるということです。
女性ホルモンが出始めてイライラしている娘と女性ホルモンが減少してきてイライラしている女性が、ぶつかるのですね~
昨今では、出産年齢も高くなり、娘が10代の頃に、母親が更年期を迎える時期になる、ということも多くなってきており、その確率はかなり高くなってきているそうです。
もちろん、ホルモンに左右されない女性もいますが、知らずに左右されてしまうことも多々あり、それが原因で娘との仲に影響がでることもあるようです。
特に、女の子は中学2年生頃までは、生理も始まり、女性ホルモン分泌も多くなってきて、体も心も変化の波にさらされ不安定ですから、「不機嫌オーラ」が出やすいそうです。
そして、母親を批判したり、無視したり、口をきかなくなったり、口答えばかりになりがちだとか。ご経験のあるおかあさん方は多いと思います(私の友人も経験したそうです)。
でも、ご安心ください!
「中学2年生頃」を過ぎると、脳もホルモンもしだいに落ちつきを取り戻し、精神的に安定してきて、元のような関係に戻るようですから。
ですから、この頃には、「不機嫌オーラ」が出やすいと覚悟して、大きな気持ちで女の子を見てあげてくださいね。
おかあさんは、ど~んと構えて、ね。
また、おとうさん方は、そんな、母娘を、「うるさい」「またか…」とうんざりせず、「これも、それぞれの女性ホルモンのせい」と割り切っていただき、あたたか~く見守ってほしいのです。
さらに、もう少しばかり、おとうさん方にお願いがあります!
おとうさん方へのお願い
母親と娘の関係を、あたたかく見守りながら、おとうさんには、
「おかあさんの味方でいる」
ことをしていただきたいのですね~。
こうすると、おかあさんも何かあったとき、おとうさんの味方をしてくれます(はず…です)
もちろん、どう考えてもおかあさんが「間違っている」こともあると思いますが、そんなときは、おかあさんの話をよ~く聞いてあげてください。きっと何かワケがあると思いますから。
また、おかあさんは、娘に「やきもち」を焼くことがあります。
「娘ばっかり可愛がって…」とか、「私のいうことは聞かないけれど、娘の話は聞く」とか…ね。
おかあさんたちは、切ないのです。
自分がないがしろにされていると感じて…これでは、おかあさんの気持ちが揺れてしまいます。
ですからここでさきほどの、女性たちが「喜ぶこと」
◎自分だけに認められた時間が持てる
◎独り占めできる
◎見つめ合う
◎じかに触れ合う
◎優しく撫でてもらう
◎楽しくおしゃべりする
◎しかも自分が、可愛くいれる
を思い出していただき、おかあさんを喜ばせていただきたいと思います。
おかあさんが落ちつけば、やさしい気持ちや温かさを取り戻し、それを感じ、娘も安心し落ちついてきますから、きっとまた平和な生活が戻る、はず…です(笑)。
突然ですが、イギリスの有名な精神分析家であり小児科医でもあったウィニコット先生は、
「完璧な母親ではなく、ほぼ良い母親であればいい」
と言ったそうですが、合わせて、
「誰でもほぼ良い母になれる。ただし、母親を支える人がいるならば」
とも、言っているそうです。
おかあさんへの支えは、とてもとても大切なのですね。
また、私が読んだ「女の子の育て方」関連の本でも、ほぼ、どの本でも、
「おかあさんがハッピーでいることがなにより大切」
と書かれています。
つまり、
「おかあさんが幸せなら、娘も幸せに育つ」
そうです。
私もそう思います。
もちろんその後ろに、おかあさんを大切にし愛してくれる、おとうさんの存在が必要なのですね。
仮に、残念ながら、そうすることがむずかしい場合でも…娘だけに肩入れするのは、止めた方が無難ですよ~。
できれば、母娘両方の話を均等に受けとめてあげてくださいね。
また、おとうさん方は、こんなことをしていくと、娘(大人の女性となっても)といい関係を長く保てる確率が高いそうです。
◎娘がスキンシップを嫌がらないときまで、たっぷりとスキンシップをすること
◎いっしょに、出掛けたり、体を使った遊びをいっしょにすること
◎おとうさんを避けるようになっても、「いつも、見守っていること、娘を好きなこと、信じていること」と、伝え続けること
◎おとうさんと共通の趣味を見つけること
できれば、小さな頃から、おとうさんの趣味に、娘を巻き込んでいくといいそうです。
釣りや山歩き、大自然の中に連れて行くのもいいし、好きなスポーツをいっしょにしたりもいいですね。そのスポーツが好きになれば、なお楽しいですしね。
もっとも、どの項目も押しつけは厳禁ですが。さらりとやれるといいですね~
むずかしい年ごろの娘たちですが、ぜひ、楽しく過ごしていただきたいと思います。
また、おかあさんをくれぐれも大切になさってくださいね(笑)
image by: Shutterstock
『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』 より一部抜粋
男女の違いを、様々な年代層への取材などを通じて自ら検証。「105の違い」にまとめました。「105もあるのぉ?」大丈夫です! むずかしいことは書いておりませんし、事例も身近で、読めばきっと、「そうそう」と頷かれることばかりだと思います。楽しみながら読んで、ちょっと実行して……みてくださいね。
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