部下に「わからないことがあったらなんでも聞いて」と伝えたけれど、質問してくる気配すらない……そんな経験、ないでしょうか。無料メルマガ『目指せ! 販売の達人 ~販売力向上講座~』の著者・坂本りゅういちさんによると、その部下はやる気がないのではなく、「わからないことがわからない」という状態なのかもしれないそうです。そんな状態を打開するための方法とは?
わからないことがわからない
「わからないことがあったら何でも聞いてね!」
こういうことを言ってくれる人ってたまにいますよね。もしかするとあなたもそう言っている人かもしれません。
ただ、そう言ってくれる人はありがたい存在なのですが、いざ聞こうと思っても何を聞いていいかわからないという人は多いと思います。自分ではわからない、どうしようもないことだらけなのに、何を聞けばいいのかわからない。
それは言ってしまえば「わからないことがわからない」状態なのです。この状態では、せっかく答えを持っている人が目の前にいても答えを引き出すことができません。すごくもったいないですよね。
だから普段から、わからないことを整理しておくことは大切です。最初からわからないことを整理しておくことができれば、教えてくれる人が現れたときにすぐに聞くことができます。
私なりにですが、わからないことを整理するためのポイントは3つあります。
- 今の自分の状態(現状)
- どうなりたいか(未来)
- 誰かに言われたこと(他人の視点)
この3つのポイントです。
まずは今の自分の状態を把握することが必要です。これが整理できていないから、何を聞いていいかわからなくなってしまいます。お客様の来店数や、いくら売れているか、何ができていないかなど、できるだけ具体的に数値化しておくとより良いです。
次に、どうなりたいか。今後自分がどうなっていきたいかを想像できていると、1.の現状と見比べて足りないものが見えてきます。その足りないものに対してのアプローチのしかたを聞くことができるようになりますね。
最後に他人の視点です。仕事にしてもプライベートにしても、他人に言われてはじめて気づくことがあります。その部分は、自分だけではなかなか気づけないことです。そうやって言われたことや、指摘されたことなどをメモしておくことで、困ったときに質問することができます。
この3つのポイントを日頃から意識しておくと、頭の中の疑問点が整理しやすくなります。これは自分が質問される側だとしても同じように伝えておくと便利です。
部下に「わからないことがあったら聞いてね」と伝えても、質問してくれないという悩みを持つ人はたくさんいます。でもそれは、部下も「わからないことがわからない」からです。そんな状態では、質問したくても質問できませんよね。
そういう場合には、先ほどの3つのポイントをかみ砕いて伝えてあげてください。そうすると、言われた部下もきちんと頭の中を整理して質問がしやすくなります。
「わからないことがあったら聞いて」というだけではなくて、まず現状を分析させる。それができたら次にどうなりたいかを想像させる。そして、他人に指摘されたりポロッと言われたことを思い出させる。慣れてくれば何も言わなくてもそうやって考えることができるようになるので、どんどん質問してくれるようになっていきます。
「わからないことがわからない」を放置しておいても何も前には進みません。ぜひ3つのポイントを意識してみて、疑問を整理してみてください。
今日のおさらいです。
- わからないことは普段から整理しておく。
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