厚生労働省の発表によると、日本の成人のうちギャンブル依存症の疑いがある人は536万人(全人口の 4.8%)であり、男性に限って言えば、人口の 8.7% という先進国の中でも異常に高い割合です。そのほとんどが、パチンコやスロットなどの「街角ギャンブル」によるものです(参照:成年男子の約1割がギャンブル依存症。主因はパチンコ)。
米国にはラスベガスやリノのような「ギャンブル特区」がありますが、普通の人の生活からは意図的に隔離されているから成り立つ話で、日本のように、どの街でも気軽にギャンブルが手軽に楽しめる国は世界中にありません。
ちなみに、パチンコでもソシャゲでも同じですが、業界の人は、誰もが射幸性の重要性を理解しているし、彼らのビジネスがごく一部の依存症の人達によって支えられていることは承知の上でビジネスをしています。パチンコビジネスの歴史は、射幸性を下げようとする監督官庁と、規制をなんとかかいくぐって射幸性を高めようとする業界との「いたちごっこ」の繰り返しなのです。
そして、ギャンブル・ソシャゲビジネスが(そして「宝くじ」という形を借りた課税手法が)、可処分所得の大半をギャンブルやゲームにつぎ込んでしまうことが止められない、ごく一部の自制できない依存症の人々から搾取するビジネスであることは、暗黙の了解なのです。