「統合型リゾートというビジネスが成り立つためには、収益の80%をあげるカジノが必須」であり、かつ「カジノのビジネスは、ごく一部の自制できない依存症の人々の射幸性を煽って彼らから搾取することによってしか成り立たない」ということを理解すれば、国の「統合型リゾート構想」と「ギャンブル依存症」は切っても切れないことが明確だと思います。
それでもどうしても「統合型リゾート」により外貨を稼ぎたいのであれば、これを機会に日本に何箇所か「ギャンブル特区」を作ってそこに「統合型リゾート」を作り、それ以外の地域からパチンコとスロットを排除するという抜本的な改革をするべきだと思います。これにより、海外の観光客から搾取する、トータルでギャンブル依存症になってしまう日本人の数を減らすということが出来るのであれば、「統合型リゾート」を作る価値があると思います。
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著者/中島聡(ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア)
マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。
※初出時に一部の単語に誤りがあったため修正させていただきました。