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【英語発音比較】英国人俳優カンバーバッチが米国英語を話すと…?

「英語」といっても、イギリス英語とアメリカ英語では発音が全く違いますよね。でも、どこがどう違うのか、よくわからない!という方も多いのでは? 英語のスペシャリストで、無料メルマガ「カリスマ英語ナレーターユッキーがお届けする!週間ラジオ英会話♪」の著者ユッキーさんが、イギリス英語とアメリカ英語の違いについてわかりやすく解説しています。先日公開された映画「ドクター・ストレンジ」の主演を務めた英国出身の俳優ベネディクト・カンバーバッチが劇中で披露しているアメリカ英語についても分析しています。

英国人俳優カンバーバッチの米英語はいかに?

出典:imdb.com

先日公開された映画「ドクター・ストレンジ」。

主役を務めるベネディクト・カンバーバッチのファンとして、公開されてすぐに劇場へ観に行ってきました。

ただカンバーバッチが出ているからという理由だけで、のこのこと観に行ってしまったのですが、その映像技術や世界観に圧倒され、何だか常に脳が騙されているような、ぐるんぐるん回されているような不思議な感覚から生まれる面白さがありました。

ちなみにマーベル作品はほぼ全部観ていて、ヒーローの中だとハルクがかっこいいと思いながらも、やっぱりキャプテン・アメリカだと言ってみたり、いやアントマンかな?

でもスターロードかなぁ… あ!ファルコンもいる。

など定まりきれずにいましたが、今回のドクター・ストレンジを観て、もう間違いなくドクター派になってしまいました。

「誰派?」っていうあの質問で困った経験をお持ちの方は、ぜひ劇場へ行かれると良いかもしれません。

でもそんな中、一番「騙されている」ような気がしたのは、カンバーバッチのアメリカ英語でした。

彼と言えば、そのアクセントと声、キャラクターで世界中の女性をうっとりさせる“英国男子”です。

女性だけでなく男性の方も、カンバーバッチには憧れる…という方、多いのではないでしょうか?

 

「変!」「受け入れられない」海外の反応

「ドクター・ストレンジを見てるんだけど、ベネディクト・カンバーバッチがアメリカのアクセントで喋ってて、とっっっても変な感じ」

「何でベネディクト・カンバーバッチがアメリカ英語を喋ってるの? あなたはシャーロック・ホームズでしょ、受け入れられないなぁ」

…私も思わずつぶやいてしまいました。

 

映画「ドクター・ストレンジ」の一場面より。

※序盤の方ではありますがとにかくネタバレされたくない!という方は見ないでくださいね!!

イギリス人俳優がアメリカ人役を演じると…?

解説1 アメリカ英語

出典:azearning.com

スピードが速いので少し分かりづらいですが 、0:30からの”We are made of matter, and nothing more.” のフレーズがわかりやすいかなと思います。

matter/mǽtər/のaがしっかりと[æ]で発音され、tt[d]の音のように発音されていますね!matterの最後のrもしっかりと巻いていますし、moreのrも同じく巻かれています。

 

解説2 イギリス英語

ちなみに最初に喋るティルダ・スウィントン(魔術師エンシェント・ワン役)の英語はイギリス英語です。

出典:nerdreactor.com

 

0:07〜

赤字の部分をよく聴いてみてください↓

You‘re a man who’s looking at the world through a keyhole, and you spent your whole life trying to widen that keyhole.

To see more, know more. And now, on hearing that it can be widened in ways you can’t imagine, you reject the possibility?

 

「æ」=アメリカ英語ってホント?

クリックで辞書にジャンプします

アメリカ英語の特徴ともいわれることの多い[æ]の音

“ェァ”のような“ァェ”のような口を横に大きく開いて出す音ですが、アメリカ英語だけ、イギリスにはない、というわけでもないんですね。発音記号は英米ともに/mæn/と、同じです。

ですが聴いてみると音が違います。(同じ記号なのに…)

つまり発音記号は同じであっても、発音の仕方、口の作り方が微妙に違っているのです

「モア」VS「モー」?

manのようにイギリスもアメリカも/mæn/と発音記号が同じ単語もあれば、発音記号そのものが違う単語もあります。

クリックで辞書にジャンプします

例えば「more」アメリカでは/mɔːr/ですがイギリスでは/mɔː/rがありません。

アメリカの方は単語の最後で舌がぐぐぐ〜っ!と後ろに移動しますが、イギリスでは舌の移動はほとんどありません

「モー」に近い音に聞こえますね!

アメリカ英語の「more」のrの感じ↓

舌がぐぐ〜っと波のように後ろへ押し寄せる。 …こんな感じだと個人的にはイメージしています。

実験!どのくらい違うのか? 

1. ゆっくりスピード  2. 速いスピード で読んでみました。

せっかくなので私が解説をしている英会話教材「7+English(セブンプラス・イングリッシュ)」のフレーズの中から読んでみます。

 

1.  I need to exercise more.

/eksərsaɪz//mɔːr/

 

/eksə(r)saɪz//mɔː(r)/

 

2. I can’t hear you.

/kænt//hɪr/

 

/kænt//hɪə(r)/

 

3. You don’t have to worry about that.

/wəːri//ðæt/

 

/wʌri//ðæt/

 

4. I’ll call back later.

/bæk//leɪtər/

 

/bæk//leɪtə(r)/

 

5. Can you bring me some water?

/kæn/or/kən//wɔːtər/

 

/kæn/or/kən//wɔːtər/

 

…違いを出すのって難しいですね!!

録ってみると意外と変わっていなかったりもして、やはり英語の練習は「録音」したり「録画」すると上達するのは確かだなぁと改めて認識しました。

 

発音Checkに便利なサイト3選! 〜英単語の「意味」も一緒に確認したいなら?

Oxford Learner’s Dictionary

 

Cambridge Dictionary

 

Forvo 

世界中のリアルな発音を知りたいならココ!

特にこのForvoは私も普段から愛用しています!

Forvoの使い方はこちらから

 

何時間でも遊びたくなるくらい楽しいですよ!

発音に差を出すのは意外と難しい!

そしてどんな英語であれ「自分だけの英語」を見つけて、まず自分自身が自分の英語に対してこだわりや親しみ、愛着を持っておくことが大切かなと感じました。私もあこがれの発音までまだまだですが…引き続き録ったりつぶやいたりしながら練習していこうと思います。

おまけ動画 アメリカ英語→イギリス英語

アメリカ人俳優がイギリス英語で演じる

 

イギリス英語→アメリカ英語

イギリス人俳優がアメリカ英語で演じる

 

source by: 「ユッキー先生のえいごの時間

ユッキー『カリスマ英語ナレーターユッキーがお届けする!週間ラジオ英会話♪』

『カリスマ英語ナレーターユッキーがお届けする!週間ラジオ英会話♪』

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英語教材プロデューサー、ナレーター、英語解説者。留学なしで日本にいながら磨ける英語、楽しめる英語を日々探求中。すぐに使える英会話フレーズから話題の英語学習法まで、日本人が日本で学べる英語を“聴いているだけで癒される”音声や動画でお届けします。公式ブログ「ユッキー先生のえいごの時間」にて、英語の学習方法などのコンテンツを配信中。

 

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