歴史を勉強するにあたって、まず外せないのが「年号の暗記」ですが、人によっては「年号暗記よりも歴史の流れを理解すべき」と主張する人もいます。さて、困りました。一体どうすれば効率的に歴史を学ぶことができるのでしょうか。そんな疑問に無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』の著者・須田將昭さんが答えてくださっています。曰く、まずは「骨格」づくり、それから「肉付け」でOKだそうですよ。
暗記が先か、流れが先か
今日は歴史のお話。
他の勉強にも同様の性格があると思いますが、いわゆる「暗記もの科目」と思われるようなものは、何が「基礎」なのかという点で捉え方が人によって異なってくるかもしれません。
歴史の勉強に年号の暗記はつきものです。「何年に何が起こったか」という「知識」が「基礎」の一部分を作っているのは事実です。
一方で、「年号の暗記なんかに時間を使わず、もっと『歴史の流れ』を理解することに集中すべきだ」という意見もあります。これは歴史という科目の基礎は「流れ」だという考えと言って良いでしょう。歴史が苦手な人は右往左往してしまいます。
個人的には、「流れを理解しろ」といわれても、歴史の教科書を「歴史小説」を読むようにすらすら読んで理解できるならまだしも、それが難しいから「苦手だと思っている人」には酷なアドバイスじゃないかと思います。流れをどう理解すると良いのか、というアドバイスが欲しいですよね。
最低限、20個か30個ぐらいの年号は覚えておくとイメージがつかみやすくなります。例えば、聖徳太子に関連した年号では、摂政になった年、冠位十二階、憲法十七条、遣隋使といろいろありますが、「593年 国民の人気者 聖徳太子」のひとつを覚えておけば、「6世紀末頃に活躍した人」ということが覚えられます。
そういう感じで、まずはキーになる年号を覚えるのです。覚えて、100年ごとぐらいに時代の大きな流れを理解すると、「骨格」ができます。骨格ができたら、肉付けしていけばいいのです。
「流れを理解しろ」というのは「骨格を作りなさい」ということですが、その時に、本当に最低限でいいので幾つかの年号と出来事は覚えてしまう。その作業を行ったり来たりすることで、歴史のイメージはつかみやすくなるはずです。
「年号さえ覚えればいいんだよ」とか「年号よりも流れだよ」というのも、どちらかだけでなく、うまくバランスをとること。両極端なのはたいていうまくいきません。