外食の「ちょい飲み」が好調すぎて、街の居酒屋を潰しに来ている

 

ちょい飲みは定着しつつあります。キリン食生活文化研究所が2015年に約1万人を対象に行った調査によると、ちょい飲みを行なったことがある人は全体の33%にもなるといいます。

ちょい飲みの特徴としては、時間が「1時間以内」が94%、金額が「1,000円以内」が84%、人数は「1人」が19%、「2人」が40%です。「気軽さがキーワードといえるでしょう。そして、ちょい飲みをしたいと答えた人は85%にもなります。ちょい飲み市場は有望といえそうです。

そうなると、ちょい飲み市場の拡大で守勢に立たされるのが居酒屋」になるでしょう。若者のアルコール離れや消費者のニーズの多様化により居酒屋市場の規模は伸び悩んでいます。特に総合居酒屋は衰退の一途をたどっています。

居酒屋は基本的に気軽に利用できる仕組みにはなっていません。「お通しが半ば強制的に出され、料金を支払わなければならないシステムの店が大半です。立地はビルの2階以上の階や地下に位置することも少なくありあません。そのため、気軽に立ち寄って低価格で楽しむのには適していないといえるでしょう。

苦戦が伝えられる居酒屋業界ですが、気を吐いているのが「鳥貴族」などの激安居酒屋です。鳥貴族の2016年7月期決算は、売上高は前年比31.3%増の245億円、営業利益は42.7%増の15億円です。増収増益です。

鳥貴族は「税抜き280円均一という低価格でわかりやすい料金体系を売りにしています。「お通しもありません。セントラルキッチンを保有せず、各店舗で仕込みを行うことで鮮度の高い商品を提供しています。競争が激しい居酒屋業界でも異彩を放っているといえます。

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