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これからの時代は「どれだけオタクになれるか」が価値になる

誰でも簡単に専門的な情報を入手できるようになった昨今、我々の趣味嗜好はディープに、そしてマニアックな方向へとシフトしています。そんな時代のビジネスはどうあるべきなのでしょうか。無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさんが、これからの「新しいマーケティング」について考察しています。

狭く深く生きるのがふさわしい時代

ネットがこれだけ発達して、スマフォを初めとするツールがこれだけ普及すると、情報を手に入れるということのハードルがほとんどゼロになりました。何か知りたいと思ってググれば、そこそこ精度の高い情報が瞬く間に手に入るからです。

そういう時代に何が起こるかというと、物事がドンドン細分化しニッチな方向に枝分かれして行くはずなんです。もう少し別の表現をすると、よりディープな方向に興味がシフトして行くということです。かつてはヒットソングといったら、テレビでもラジオでも有線でも、そして街中でも同じ曲が繰り返し流されている曲、国民の大半が知っている曲という定義だったんですが、今では、

は当たり前ですが全然違うんです。そしてこの垣根が飛び越えたり混ざったりすることはないんですね。お互いが完全に独立したマーケットとして、別の世界として動いている。だから宣伝広告や、流通の方法もそのマーケットに特化したモノを用意しないとビジネスにならないわけです。そういうことがドンドン顕著になってきました。

これはスポーツだって、旅行だって、グルメだってみんな同じで、出来るだけ他の人とは被らない自分だけの好き嫌いを追及するようになって来たんですね。

オタクの世界でも同じで、ミリオタ(ミリタリーオタク)とか鉄ちゃん(鉄道マニア)もドンドン細分化していて、ミリオタなら

では興味の対象、おカネの使い方が全然違うんです。鉄ちゃんも同じで、撮り鉄(写真を撮るのが好きな鉄道マニア)と、乗り鉄(実際に乗るのが好きな鉄道マニア)、模型鉄(Nゲージとかでジオラマを作るのが好きな鉄道マニア)では、一緒に集まっても全く会話が成立しないみたいです。つまり彼らを大きな枠の「ミリタリーオタク」とか、「鉄道マニア」と呼ぶのがふさわしくないわけです。

これは実は科学の進歩と歩調を合わせていて、科学が進歩すればするほど、科目は細分化される方向に行くんです。エントロピーは増大すると言ってしまえばその通りなんですよね。

となると、ビジネスのネタも、広く浅く大衆に受けるものを考えるという方向から、限りなく狭くそしてひたすら深く掘り下げることに価値が移転してくるんです。もちろんそうなるとマーケットサイズは小さくなりますよ。でもその分、単価がグッと上がるんです。その狭い世界で濃い人間関係が構築されて、一種のコミュニティーになって、所属員以外の人を排除しながら、自分たちが気分良くなる世界を維持する、みたいな流れになるんだろうと思っています。

そういう時代に生き残るためには、ありきたりのみんながフツーに出来ることを種類を増やすのではなく、自分が徹底的にハマった何かを深く深く掘り下げることの方が良いと思うんですよね。周りをザクッと見渡してみて、「こんなバカなことをやってるのはオレだけじゃないの?」と言えるくらいがちょうど良いんだと思います。

20世紀って、「みんなと同じが価値を持った時代だったんですよ。みんなが車を持てば我が家も、隣がカラーテレビを買ったらウチも買わなきゃ、みんなが大学に行くから自分もと、マジョリティーが選択するものを無批判的に取り入れるだけで、そんな大衆と同じレベルの生活は出来た、それが20世紀という時代だったんです。

ところが21世紀に入って、格差やジニ係数が拡大するようになると、大衆的という存在の意義がドンドン薄れて来たんですね。この世界では、「人とは違う」ことに価値がおかれて、どの程度他の人と異なるのかの競争が行われるんだと思います。

ここまで書いた事は、まだ予想のレベルを出ていません。でも私はそういう時代に備えているのもまた事実なんですよね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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