MAG2 NEWS MENU

マクロン氏は「ひよっ子」。歴代フランス大統領の女性遍歴が凄い

フランスの新大統領に選出されたエマニュエル・マクロン氏。妻のブリジットさんは25歳年上の元教師、しかも略奪婚と、もしも日本だったら一大スキャンダルになりそうなところですが、当のフランス国民はどう受け止めているのでしょうか。無料メルマガ『出たっきり邦人【欧州編】』の著書のひとり・パリ在住の日本人MAOさんは、そんな気になるフランス人の反応、そして「歴代大統領はもっとすごい」と、数々のエピソードを紹介しています。

移民への道 ~うちのエマニュエル~

みなさま、こんにちは。うちのエマニュエルがお騒がせしております。皆さんご存知の新フランス大統領でございます。ナポレオンから数えて27代目、現在の共和制(第五共和制)になって9代目の大統領です。わたしは5月3日から20日まで日本に一時帰国しておりましたので、大統領決定の瞬間を日本で迎えたわけですが、いやー、日本人の皆様の関心の高いことにはびっくりしました。

皆様、いまだかつて、フランスの大統領選にこれほど興味を持たれたことってありました? なかったでしょ? ていうか、フランスの大統領の女性関係に…(皆様の関心というよりは、マスコミがそればかり報道する、ということなのでしょうけれど)。

前の大統領の名前、ご存知ですか? オランドっていうんですけど。そのオランド大統領は、同じ党員の女性と内縁関係で4人の子供がいたけれど別れてジャーナリストの女性とカップルになったのですが(彼女はオランドと一緒に来日したこともあります)、ある日、エリゼ宮(大統領官邸)からスクーターで抜け出して若い女優さんのお家に向かったのがマスコミにスクープされて、ジャーナリストさんとは破局、今はその女優さんと内縁関係を結んでいる(彼は一度も正式に結婚したことがない)ということはご存知?

2代前の大統領の名前はサルコジっていうんですけど、彼はスペインの作曲家アルベニスの孫娘と結婚していたんですが、任期中に離婚して元スーパーモデルで現在は歌手の女性と再婚した、ということはご存知?

サルコジの前の大統領、ジャック・シラク、この名前はご存知かもね。親日家で知られていますから。彼は貴族のお嬢様と結婚したけれどあちこちに愛人がいてその一人は日本女性だということはご存知?

その前のミッテラン大統領には数人の愛人がいて…。この辺でやめておきます。とにかく、フランスの大統領の女性関係というのはもうね、掘れば掘るだけネタが出てくるとでもいいましょうか。だからね、マクロンの奥さんがとても年上であろうが高校の先生であろうが今更驚くようなネタではないし、フランス庶民にはどうでもいいことなんですよ。

関心があるのは、彼がこの不況を何とかしてくれるかどうか、なんです(わたしは下世話なおばちゃんなのでゴシップ紙なども読みますから、大統領の女性関係も少しは知っていますが、ゴシップに興味がないフランス人ならマクロンの奥さんのことなど、知らないんじゃないかな)。

何はともあれ、決選投票前の討論会でルペン候補が大失敗したことでマクロンに大きく票が流れ、当選に至ったのは、私にとっては喜ばしいことでした。しかし、ルペン氏は35パーセントに近い得票を得ており、しかもこれは固定票でしょう? マクロンが大勝したとは、私には全く思えませんね。この、若くて、政治手腕的には未知数だがIQだけはめちゃくちゃ高そうな大統領がどこまで改革してくれるか。期待するしかないですね。

著者/MAO(「移民への道」連載。フランス・パリ郊外=LES ULIS市在住)
バブル末期に幻想を抱いて渡仏。こんなはずじゃ、と思いつつ、だらだら過ごしてはや10年。パリ在住日本人が避けて通る地域を転々としたあげく、ついに悟りを開き、「おフランス」にて大阪のおばちゃんになりきる決意。肉屋のおじさんと仲良くなるのが得意。

image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

この著者の記事一覧

イタリア・イギリス・エストニア・オランダ・スイス・ドイツ・フランスからのリレーエッセイ。姉妹誌のアジア・北米オセアニア・中南米アフリカ3編と、姉妹誌「出たっきり邦人Exra」もよろしく!殿堂入りメルマガ。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 出たっきり邦人【欧州編】 』

【著者】 【発行周期】 週刊(金・火)

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け