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帝国ホテル東京には無理してでも泊まった方がいい。人生変わるよ

日本を代表する老舗ホテルである「帝国ホテル」のスイートルームに初めて宿泊したという、メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の著者で、米国の邦字紙「WEEKLY Biz」CEOの高橋克明さん。言葉にできない独特の空気感を感じながら、イチロー選手が語っていたある言葉を思い出したそうですが…。

日本を代表するホテルに滞在したときに考えたこと

先日の一ヶ月に及ぶ日本出張時、都内に滞在する際に、帝国ホテル東京に宿泊させて頂きました。

もちろん、僕はこの日本を代表するホテルを定宿にするような身分ではありません。 色々とおつきあいがあったり、色々な取引先の関係上、4泊だけ宿泊させて頂きました。

僕自身は、実は、ホテルなんてどこだっていいと思っている人間。 事実、今回の日本滞在、日本縦断講演会ツアーをしつつ日本全国合計9つのホテルを渡り歩きました。 中には、主催者に感謝したくなるような高級ホテルも、主催者、ケチったな!連れ込み宿か!とツッコミたくなくようなホテルもありましたが、基本、どうということはない。 むしろ、大浴場があるカプセルホテルの方が好きかも!と思うくらいです(さすがにカプセルホテルはヤメて下さい!とスタッフに注意されたけど)。

なので、帝国ホテルさんが今回、特別にスイートを用意してくれたからといって、当初はそれだけでテンションが上がるということはありませんでした。 むしろ、緊張するなぁと思ったくらい。

で、実際のチェックインの後は、、、もう普通のビジネスホテルにゃ泊まれねえな、、、と思いました(笑)。滞在するだけで贅沢な気持ちになれます

実は仕事柄、(くどいようですが、僕自身はそんな身分ではまったくないくせに)あくまで、おつきあい的に、日本を代表するホテルに宿泊し続けてきました。

ホテル界の御三家と呼ばれるホテル新御三家と呼ばれるホテル、その他、外資系の有名ホテルにはすべてひととおりお世話になりました。 Oも、Nも、Wも、Fも、Pも、すべて。

そのすべてが素晴らしく、アメリカのホテルでは味わえない最高のおもてなしを受けさせてくれました。

その上で、

帝国ホテルはそのどれとも違うー。 他のすべても素晴らしく、実際のサービスでは帝国に負けてないほど。 むしろ、近年できた外資系の方が建物自体は新しく、近代的で、スマートさは上かもしれません。 それでも、帝国ホテルにチェックインした時に感じた、ここだけの、言葉にできない空気を感じました。 豪華すぎるけれど威圧的ではない 親近感はあるけれど風格は揺らがないー。

唯一その感覚にいちばん似ている(近かった)と思ったのは、これも5年前に1泊だけしたドバイの世界で唯一の七つ星ホテルバージュ・アル・アラブでした。

その感覚は、僕に、ホテル業界とはまったく関係のない、5年前のあるメジャーリーガーに取材した時のことを思い出させてくれました。

今から5年前─。 当時シアトルマリナーズのICHIRO選手が、ニューヨークヤンキースに電撃移籍した際のことです。 本拠地ヤンキーススタジアムでのデビュー戦後ロッカールームでの日本の記者向けによる囲み取材がありました。

数名の記者がご本人を囲む中、僕が名門ヤンキースで初プレーした感想を訪ねた時、こう話してくれました。

「ヤンキースには、ヤンキースにしかないプライドのようなものがありますね。 独特の、、、なんというか、ライオンにはないトラのような高貴さがある」、、と。

ライオンにはない?

トラのような。 。 。 。 ?

その際はよくわからない表現でした。 ライオンだって百獣の王だし。 人によってはトラよりライオンを上に位置づけする人もいるだろうし。

ホテルの話に、いきなりメジャーリーガーのコメントを持ち込むのもヘンな話ですが。

今回、帝国ホテルに滞在してこの5年前のイチロー選手のコメントをふと思い出しました。 考えすぎかもしれないれけど、その時意味不明だった言葉の意味が少しわかった気がします。

前述の日本を代表する一流ホテルたち。 そのすべてが素晴らしく、堂々としたたたずまいは、自然界に例えるなら、まさしく、百獣の王、ライオン。

対して、帝国ホテルは、まさしく、イチローの言ったようなトラのような風格と矜持

どっちが上ということではなく、トラはトラだけが持っている高貴さがある。 帝国ホテルはここにしかない高貴さがありました。 決してお高くとまっているという意味ではなく、日本を代表して、海外からのVIPたちを、日本を動かしてきた要人たちを、受け入れもてなしてきたプライドー。

あー、こーゆーことか。 5年前のヤンキース移籍時のセリフの真意が、日本のホテルにチェクインした際、やっとわかった気がします(笑)。

やはり無理してでも、一度は宿泊すべきホテルだと思いました。

身分でいうなら、僕なんて、毎回エレベーターで客室最上階スイートルームフロアの15階のボタンを押すたび、周囲の目が気になって仕方なかった(笑)

あきらかに政界の方や、テレビでもよく見る人気女流作家の方とかとエレベーターが一緒になるたび、Tシャツジーンズの僕みたいなのが15のボタンを押すたびゆっくり横目でそーっと顔を見られる(笑)。なんだ、こいつって感じでしょうか。 「階数間違えてますよ」と注意されなかっただけまだマシか。

身分相応だの不相応だの関係ない。 いちばん上を経験することで全体が見えてくることもある

第一、帝国やオークラ、ニューオータニを定宿にされている方々は、嬉しそうに、こんな感じでコラムやブログやらツイッターやら、SNSでUPすることなんて絶対ないよ(笑)。本物のセレブや、本当に日本経済を動かしている人で、コマメにSNSなんてやってる人なんていない。 断言してもいいけど、セレブっぽくSNSを投稿している人に本物のセレブなんていやしない。 僕も含めてSNSをやってる時点で、そいつは、絶対、本物のセレブや要人ではない。

だったら、実際に利用しないと、垣間見ることすらできない。

無理してでもぜひ一度帝国ホテルのスイートに宿泊してみてください

それだけで、自分の中で何かが変わるかもしれません。 もちろん、お金さえ払えば利用できる宿泊施設で起こる自身の変化なんて錯覚でしかないかもしれません。 その錯覚を体験するために、ぜひ、一度。

image by: DRN Studio / Shutterstock

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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【著者】 高橋克明 【月額】 初月無料!月額586円(税込) 【発行周期】 毎週水曜日

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