いつも読者からの質問に回答してくれる、メルマガ『『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』』の著者で人気コンサルの永江一石さん。以前より、「AI(人工知能)の発達で人間が仕事を奪われる」と主張している永江さんのもとに、広告製作業の方から質問が寄せられました。「広告提案やコンサルはAIに取って代わられる仕事ではないか?」という質問に永江さんは何と答えたのでしょうか?
AIに代替されないための生き残り戦略とは
Question
いつも楽しみに、時に唸りながら拝読しています。零細企業で広告制作を仕事にしていますが、クライアントへの最適な広告提案など、いつかAIに取って代わられるだろうとビクビクしています。実際、大手の広告代理店はそのように動き出しているようです。
今後、デザイナーやディレクターなどが広告業界において生き残る道があるとしたら、どのようなものとお考えでしょうか。また、永江さんご自身も、コンサルタントの仕事が将来はAIに替わっていく可能性があると指摘されています。
ご自身の生き残り戦略もお聞かせください。
永江さんからの回答
AIについては過去に何度もブログに書いてますが、
「人工知能の進化でなくなったほうがよい職種は「無能経営者」と「政治家」だ」
「安倍首相殿。日本再生のためにいますぐ政府にAIを導入してください」
その進歩は著しく、多くの仕事が徐々にAIに置き換わっています。広告制作も例外ではなく、従来のような「AとBのどちらが効果的か」などという単純な提案であれば将来は間違いなくAIに取って代わられるでしょう。
今後の生き残り戦略としてはたった一つで「人間にしかできない閃きやアイデアやセンスが必要な仕事」をしていくしかないと思います。例えばAIはAとBとCの中から最適な組み合わせを導き出せても、そこから新しいDを生み出すようなことはまだ不可能ですよね。
わたしがAIを脅威と感じていないのもそこで「この人にしか出来ない」という専門領域があればいくらAIが発達しても置き換わることはないんです。
人間ならではの気配りや職人技が必要な高級ホテルのフロントとか板前さん、パティシエなんかもコンピュータではなかなか代替出来ませんよね。逆に先日もTVでやってましたが、原稿読むだけのアナウンサーはいなくなるでしょう。あ、大臣もいらないか。
同様に、広告制作も通り一遍の提案ではなく、誰も思いつかないような斬新なアイデアや方法を意識していけば今後も生き残りの道は十分にあると思います。
既存の企画書手直しして、はい、みたいなのはダメでしょうね。
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