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もはや開店ガラガラ。場所も味もいいのに客が来ない店の特徴

売り上げが低迷した飲食店がいの一番に行いがちな「メニューの見直し」ですが、安易に手を出すと取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では、著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが「メニュー変更にあるリスク」と、「売り上げが芳しくない時にまず考えるべきこと」について、プロの目線でレクチャーしています。

お店とお客様ニーズとの間に、「ギャップ」はありませんか?

先日、チェーン居酒屋を利用しました。過去に何度か利用したことがあるのですが、メニューが変わったということで少し調査を兼ねて利用してみたのです。

ですが、メニューを見るなり僕は「あ~、これはメニュー変更失敗だ」と心の中で呟いていました…。

その居酒屋の立地状況は、完全な郊外のロードサイド店。ターゲットは、ファミリー層を中心にしていかなければなかなか難しい場所。つまり、幅広い客層をどう集客するかを考えなければならない店舗というわけです。にもかかわらず、若年層や女性層が好みそうなメニューがずらりと並んでいるのです。

恐らく、ファミリー層だけの集客では売上が芳しくないため、若年層や女性層の集客を図ろうとしているのだと考えます。しかし、立地を考えた場合、非常にそれは難しく、基本的にはファミリー層など「集客の絶対数」を伸ばすことの方が得策なのです。ですから、商品自体はとても見栄えもよく味も悪くはありませんが、このメニュー変更では売上には繋がらないと僕は判断したのです。

売上が低迷している店によく見かけられるのが、ターゲットの設定がぼやけている」ことです。そのため、いくら美味しい商品をメニューに投入できたとしても、もともとのターゲットが「ズレ」ているのですから、なかなか売上には結びつかないのです。

売上低迷している店がまずやるべきことは何か? それは、「誰を集客すべきなのか?」あるいは、「誰をメインのターゲットに据えるべきか?」を最も最初に考えなければなりません。その上で、そのターゲットのどういった利用動機を促すべきなのかを見直すべきです。また、そのターゲットと利用動機に応じた価格帯」はどれぐらいなのかも、改めて検討することも必要でしょう。

この3つの点をしっかりと見直した後に、どんな商品を売っていくのか、もしくは価格で勝負するのか、あるいは、サービスで勝負するのか、それを検討するのです。

売上が低迷している店というのは、この「ターゲット」「利用動機」「価格帯」と「メニュー」と「サービス」、「店舗の雰囲気」がきちんと一致していない、すべてに一貫性がない」のです。そのため、お客様のニーズと店舗のやっていることにギャップ」が生まれ、徐々に客足が遠のく結果を招いているのです。

これらのことはすごく基本的なことですが、意外とこれができていない店が多いのが実情です。だからこそ、店つくりの「原理原則」、特に店舗コンセプトの考え方、メニュー構成のあり方を知る事が大切で、「原理原則」が分かって入れば、様々な応用が利きます。

 

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若手飲食店コンサルタントとして、人気急上昇中の飲食店経営コンサルタント、中西敏弘が「売れる」飲食店作りの秘訣を論理的に、そして分かりやすく解説します。

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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