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会話の主語が「大きなくくり」になればなるほど信頼を失う理由

仕事中に限らず日常で「最近の~は…」とか「~世代とは」というフレーズ、使用したことはありませんか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、たった数人の事例であるにも関わらず世代全てを一括りで評価する癖がつくと、普段接する従業員に対しての「個性」を把握することも難しくなるので、個を意識してみることが必要と記しています。

主語が大きくなりだすと

今回の話は、私自身、とても気をつけなければいけないことで、戒めも込めて書きたいと思います。

誰にでも言えることなのですが、人と会話をする中ではいつの頃からか主語が大きくなっていきます。どういうことかというと、昔は、

といった主語だったのが、

みたいな主語に変わっているのです。要は、「先輩が」「後輩が」といった、誰かを指していたような主語が、「最近の若い奴」「おじさん世代」といった、とても幅の広い主語になっているんですね。

こうして主語が大きくなりだすととても危険なことになります。特に、思考停止を招くことには注意が必要です。

よく、「最近の若い奴は」といってしまう人がいますが、その「最近の若い奴」には、とんでもない数の人が含まれています。自分より年下の人なのか、10代や20代の人のことなのかはわかりませんが、そういう人たちを一括りにして、主語を使っているわけです。

しかし、そういう世代にも、やっぱりいろんな人がいて、自分自身に持っていない能力を持っている人もたくさんいるのです。

ですが、「最近の若い奴」という主語でしかその人たちを見ることができないため、決めつけで思考が停止してしまうんですね。「どうせ最近の若い奴の言うことなんて、ロクでもないことだろう」と、たとえ良い意見を持っていても、初めから聞く姿勢ができていないのです。

「おじさん世代」という主語だって同様です。その世代が、どこを指すのかはわかりませんが、一般的におじさんと呼ばれる人の中にだって、いろんな人がいます。感性がとても若い世代の方もいますし、おじさんだからこその意見を言える人だっています。

そういう部分を見ずに、「おじさん世代」と一括りにすると、本当に見なければいけない部分、聞かなければいけない部分を見逃してしまう恐れだってあります。下手をすると、とても真っ当なことを言っているのに、素直さがなくなって、ちゃんと意見を聞き入れられなくなります。

だから、普段から主語の大きい言葉ばかりを使って個を見なくなると危険なのです。

本来、日常で相手にするのは、個です。店長なら、自店のスタッフという個。経営者なら、自社の従業員という個。従業員なら、先輩や上司という個。

そういった一人ずつを、正しく見て判断しないと、主語がだんだんと大きくなり出し、素直さは失われ、決めつけで物事を判断してしまいます。そうなりだしたら、周囲からは、「頭の堅い人」と呼ばれ、信頼も無くしていくことになるでしょう。

そうならないためにも、自分が使っている主語が、誰を指しているものなのかは、チェックしたいですね。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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