「正常化バイアス」という言葉があります。これば仮にまずい状況になっても「自分だけは大丈夫」と考えてしまう心理のことで、自分に都合悪い情報を無視して、解釈をゆがめてしまうことを指します。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、「正常化バイアス」と、今年の夏は特に気をつけたい「熱中症」の関連性について著者の真井花さんが指摘しています。
正常化バイアス
さて、本日は色眼鏡のお話。「正常性バイアス」っていう言葉をご存じでしょうか。すごーーーく平たく言うと
- 自分だけは大丈夫
ってヤツです。
なにかマズい状態になったとき、
- ちょっとマズいなと思いながら
- いやいや、自分だけは大丈夫
と考えてしまう心理のことです。
自分に都合の悪い情報は無視して、都合良く解釈を歪めてしまうんですね。
まあ、あえて別の言葉で言うなら
- 危険センサーが鈍っている
というカンジでしょうか。
さて、今年の暑さは、ホントに「災害レベル」です。なので、この夏に気をつけたい正常化バイアスは間違いなく
- 熱中症
です。
熱中症も突然重症化するわけではなくて
- ん? なんだか? ん? 気のせい…??
みたいな段階を経て重篤な状態に陥ってしまうんです。
ちなみに重篤って、マジですごいんですよ。医者じゃないからググっただけだけど。読めば十分ビビりますよ。
- 肝臓・腎臓・心臓が・脳・筋肉などがダメージを受けて
- 死んでしまうかもしれない
状態に陥るのですから。特に意識障害が出た場合には、
- 予後不良(●_●)
とされています。
なので、「ん?なんだか…? 気のせいかな?」くらいのときに、自分にとって不都合な事実を無視せず
- 熱中症かも!?(@@;;)!!
と大騒ぎして、すぐさま屋内に逃げ込んでほしいんです。
ちなみにここで注意してほしいのは、なんと言っても
- オトシヨリ
です。
オトシヨリは、「今まで大丈夫だったんだから」「子供の頃には冷房なんてなかった」「身体を鍛えているから大丈夫」とかいう、いわば
- 大丈夫だった経験
があるのです。
このため「今回も大丈夫」に思考が傾きやすいんですよ。人が死ぬのは、いつだって「今回」なのにね。
ちなみに子供も熱中症になりやすいですが、子供にはあんまり正常化バイアスがないんです。むしろ
- 言葉を知らないせい
で熱中症の発見(周囲が気がつく)が遅くなってしまうことの方が多いでしょう。
子供が「だるい」「疲れた」「眠い」などと言いだしたら危険なサインだと言われています。熱中症に伴う症状を的確に言い表す言葉を知らないために、知っている言葉に置き換えてしまっているだけなんですね。
災害時の「逃げ遅れの心理」と言われる正常化バイアス。特にオトシヨリの熱中症には気をつけてあげてくださいね。
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