いずれにせよ、石原都政時代の産物は奇妙なものばかり。特に大学改革に関しては、「大学」の私物化であり、社会的リソースである「大学」を権力を誇示するための道具でしかなく、金の亡者たちが群がっている様子が浮かんでしまいます。
加計学園の構図とは異なりますが、「現場」が置き去りにされていることは全く同じです。
都立大から首都大への移行期に教員だった知人は、「大学名を変えることに反対意見が多かった。改革のやり方も強引で有能な研究者や教員がやめたんです。教員が足らなくて経済学部が機能停止する事態にもなった。都立大が長年培ってきたリソースを失っただけの改革であり、最初から意味不明の改革だった」と嘆いていました。
さて、選挙期間中から豊洲移転問題まで、因縁の対決を繰り広げた小池知事。今回の「都立大問題」で金字塔を立てようなどと妙な色気を出さずに、「学問の自由」を学生も教員も謳歌できる改革をしてほしいと願うばかりです。
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