【書評】悔しかったら反撃してみろ。マスコミに巣食う偽善者たち

 

島田雅彦は朝日新聞の約3,000字もの寄稿文で「憲法は法律ではなく日本人の倫理の経典である」と、恐るべきことを書く。日本国憲法はまがりなりにも、国会で承認された法律である。それが倫理の経典であるというのなら、〈倫理を国会が決めたということなのか。法律は義務であり強制される。倫理道徳は良心に依り、法は義務に基づく、これは倫理学・法学の基本の基である。

倫理学的にも法学的にも通らない珍説を「護憲学者は、島田某のこの珍説をどうするのか。同意するのか、しかと答えよ。島田某の珍説は通らない。通らない話をそのままそのまま載せるのが〈表現の自由〉というのか。編集の権威にかけて書き直させる、或いは没にすべきであろう」。島田雅彦は小説でも護憲派でさえ赤面する、憲法至上の小説書いているんだから依頼した方が愚かだ

2014年に集団的自衛権が閣議決定された。それ以前の半年間、朝日や毎日が中心になって連日、反対運動をしていた。さまざまな方面の人に反対論を述べさせていた。共通点は1つ、日本は戦争に巻き込まれ若者は死んでゆく、これであった。あれからずいぶん経つが、日本は戦争に巻き込まれていない。いつになったら戦争になるんですか。お答えください。答えられないではないか。

実名を出しての厳しい論評。世の〈論〉と称するものは、論は何もなく「ただキャアキャア感情だけをぶつけ己の中身はなにもないのに正義の味方を気取っている型も多い。(略)その〈エエ格好シイをいたぶるのは楽しい」ということで、年寄りの憎まれ口のオンパレードを読むのはじつに楽しい。

編集長 柴田忠男

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