昔は「滅私奉公」といって、プライベートを犠牲にしてでも会社に尽くすことが立派とされていました。この考え方、今でも人々の心理の奥底で脈々と息づいているようです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、あるべき家庭生活を実現するにはまず働き方・職場の空気を変えることが必要とし、そのためにも世のご主人たちに立ち上がってほしいと訴えています。
時短オトコ
さて、本日は家事に対するオトコの言い分のお話。
知り合いにイクメンやカジメンがいるんですが、彼らも初めからそんなに家事が得意だったわけではなく、結婚後にだんだんやるようになって上級者に至ったそうなんです。ま、そりゃ誰にも初心者のときはありますからねえ。
…で、ワタクシ的には興味があったんですよ。
どうしたって初心者はモタつきやすい。手際もダンドリも、出来上がりも悪い。そのときにオクサマからダメ出しをされて、凹むダンシ多数。うん。で、そりゃじゃ彼らは
- どうやって
そういう辛い時期(?)をクリアしてきのたか?なので、ここで問題になっているのは、家庭内、主としてオクサマとの関係のはずですよね。
…と、思っていたんですよ(^Д^)
ところが、驚いたことにテキは別の場所にいたようなんです。そう
- 職場
です。日本では、男性は文字通りめいっぱい働いてナンボのところがありますから、
- 子供が熱を出したから遅刻
- 病院に連れていくから早退
というワケにはいかないんでしょう。なんというか、半人前というか信用ならないというか、いつでもなんでも出来る状態でないと男社会の中では
- フルメンバーと見做されない
んでしょう。
しかも、昨今これまでとはベクトルは違うけどやってることは全く同じという
- 時短ハラスメント
なる状態が現れているんです。これ、知らない方のためにちょこっと解説しておくと、
- 業務が全く変わっていないのに
- 定時に上がるよう圧力をかける
ことを言います。定時に上がるのはイイですよ、そりゃ。でも、それ以前には残業せざるを得ない状態だったわけなんだからその残業せざるを得ない業務「量」か「やり方」を改めない限り
- 定時に上がれるはずがない
わけですよ。働き方改革とかって、ソレを改めるのが目的だろうと思うのに、現実は「定時に上がること」だけにすり替わってしまったんですね。この定時に上がらせる激しい圧力がもはやハラスメントの域に達しているんです。…ここまでが時短ハラスメントのお話です。
ここではおそらく部内の誰もがかーーーなり無理をして仕事をこなすことになるはずで、その中で
- (家事や育児のために)先に上がります
とは言えない状況になるんでしょう。
いずれのパターンでも、いままでの働き方では男性は
- 全人格的に労働する
ことが要求されてしまっているわけです。この状態で家事や育児をやって欲しいというのは、別の意味で物理的に無理なんじゃないかと思います。