カナダ人を13人も捕まえた、中国の「人質外交」が止まらない理由

 

このように、中国が人質を取って交渉するやり方は、「人質外交」とも呼ばれており、これまでもよく繰り返されてきた手法です。

たとえば、台湾人もよく中国で逮捕されています。とくに蔡英文政権になってからは、台湾人逮捕が目立つようになっています。2017年3月には、台湾民進党の元職員で、中台交流を推進していたNGO活動家の李明哲氏が、広東省で中国当局に逮捕されました。その容疑も「中国の国家安全に危害を与えた」というものでした。

恣意的に台湾人を逮捕?中台交流推進の活動家を拘束する中国の非情「蔡英文政権への警告だ」

その後、彼は国家転覆罪で懲役5年の有罪の判決を受け、現在も中国の監獄に入れられたままです。

中国:面会できない収監中のNGO職員

台湾政府は中国に対して、明らかな人権侵害であり、蔡英文政権への政治的な脅迫だと、批判しています。

歴史的にも、中国政府は人質外交を繰り返してきました。たとえば、「西安事件」もそのひとつです。1936年12月12日、西安で蒋介石が張学良に拉致監禁され抗日戦争で共産党との協力を迫られたというものです。解放された蒋介石はこれ以後、それまでの共産党攻撃を取りやめ、一転して共産党とともに抗日戦争へと向かうようになりました。

西安事件の全容はいまだ謎に包まれていて、蒋介石の息子である蒋経国がソ連に人質として取られていたため、蒋介石は国共合作を行わざるをえなかったという説もありますが、いずれにせよ、なぜ蒋介石が突然、共産党と協力関係に回ったのかは明らかになっていません。

中華民国の著名な文学者である胡適は、「西安事件がなければ共産党は間もなく滅亡していたはずだ」と語っています。

こうした成功体験があるからか、中国共産党はいまだに「人質外交」を続けているのです。

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