まもなくやってくる蒸し暑い夏。全身で汗をかくことができないペットを熱中症から守るには、飼い主がしっかりとケアしなければなりません。メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生が今回教えてくれるのは、飼い主の目が届かない留守番中のペットの熱中症対策です。大きく分けて2つの対策で大切なペットの命を守ってください。
お留守番中の「ペットを熱中症から守る」方法
来週には梅雨が明けて、ついに!夏到来です。そうです。「熱中症対策」をしなければいけない時期になります。人間のように全身で汗を出し、体温を下げることができない犬猫たち。
高温多湿の夏は特に熱中症になりやすく、毎年僕の病院でもこの時期に亡くなってしまう子はいないとは言い切れません。そのくらい危険なのです。
そこで、今週はペットを室内での熱中症から守る対策法についてご説明していきたいと思います。
対策その1.水を飲める場所を部屋に何ヶ所か置いておく
熱中症対策でまず大切なのは「水分」を摂って体温を下げること。留守にしている間はこまめに水分を与えることができません。そんなときは、水の置き場所を何ヶ所かに分けて置いてあげて下さい。
部屋ごとにお水を置いて、すぐに水を飲める機会を増やして下さい。また、できるだけ冷たい水を用意することで熱中症対策の水分補給がより効果的になる場合もあります。
対策その2.体温を下げる
熱中症対策で大切なこと2つ目。それは、温度上昇の対策です。その為には、カーテンは全開にしないで、室内に日陰を作るようにして下さい。一部を閉めるようにするだけでも効果的です。
エアコンで室温調整をする場合には、夏では25度程度が快適に過ごせるといわれています。また、湿度は50~60%を目安にし、除湿機やエアコンの除湿機能などで調整するようにして下さい。これだけで、犬や猫の体温を下げる効果がみられます。
まとめ
ペットも人間と同じように熱中症対策がとても大切です。今回は「家庭でできる予防法」をメインにご説明しましたが、万が一それでも「熱中症」の疑いを持ったら、必ず病院へ連れて行って診察を受けて下さい。
ペットも大切な家族です。しっかりと、守ってあげて下さいね。
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