アメリカにも牙を剝く韓国が夢想する、反米回帰の北朝鮮との統一

 

中国の強気

中国も、世界の離米が強まったことで強気になっている。不良債権が90兆円程度あるが、中国の景気対策で内需が拡大してきた。外需は大幅な減少になっているが内需が拡大したことで、対米貿易交渉でも、米国の追加関税を破棄しないなら、対面交渉はしないとトランプ再選がないと見て交渉引き延ばし作戦に切り替えている。トランプディールを失敗させる方向にシフトした。農家などの支持率低下など離反が起こり、現時点では成功している。

トランプ大統領のG7での弱気発言は、中国の自信につながっている。8月の北戴河会議でも、習近平への非難がなく米国への強気政策を支持されたようである。習近平の権威は、高まったような感じになっている。心おきなく、香港の民主化デモに対しても強気の対応を取れることになる。国の体制もより独裁色を高めるという。

香港の林鄭月娥・行政長官が、「逃亡犯条例」改正の取り下げを申し出たのを、中国政府は却下したようであり、民主化デモが収まらない理由でもある。民主化の指導者を大量に逮捕して強硬策に出る準備をしている。

これに対して、米国は言葉で牽制はするが、実効的には何もできない。米国はトランプ大統領の人種差別的発言で、中国のレベルと、あまり差がないように見えてしまうからである。

トランプ大統領の白人優先主義で、中国の行動を強く縛ることができなくなっている。中国の独裁主義が益々世界に出ていくことになる。

このような、韓国と中国の動きに、米国は電子製品などの中国・韓国から輸入を減らして、台湾の電子部品を大幅に輸入し始めた。この裏で、台湾を米国は守るとしたようだ。次の世界秩序に向けて、米国も動き出している。

米国の味方・日本

このような状況で、日本も米国一辺倒では世界から見放されることになる。米国と欧州をつなぎとめて、中国の世界に対する横暴を制御し、かつ中国の経済力を世界の発展につなげる難しい役割を担っている。

米国にも良い顔をして、中国やロシアに対してもよい顔をして、欧州とも味方であるという、八方美人的な対応をして各国をつなぐことが、このような混沌とした世界の情勢では、一番必要とされている。

日本は、思想的な強さがなく、協調性が強い民族であり、日本しかできないことで自分の位置を確保するしかない。

しかし、米国の衰退が、目に見えるようになってきた。それを日本の報道機関は、しっかりと見ない様であり、日本国民も米国の衰退を意識できていない。覇権の移転時期にあることを、明確に意識して、政治を行う必要になってきたし、国際ビジネスでも同様なことを見ていく必要がある。難しい時代になっている。

さあ、どうなりますか?

image by: 대한민국 청와대 - Home | Facebook

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