SNSを使った宣伝が当たり前になっている昨今ですが、「どうすればバズるのか?」「どうすれば口コミが広がるのか?」と考える経営者も少なくないようです。無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんは、そんなことを考えて作られた企業の商品ほど「バズらない」と断言します。その理由とは何なのでしょうか?
口コミは仕掛けるもの?
コンサルタントや広告代理店の営業マンから、「この商品を広めていくには、口コミを起こさせる仕組みが必要ですね」とか、「今はとにかくSNSです。インスタで映える演出を考えバズマーケティングを仕掛けていきましょう」みたいなことを言われた経験がある方もいらっしゃるのでは?そして、「そうか口コミを起こさせる仕組みか~」「口コミには、やはり仕掛けが必要か~。」といった具合に考えてしまいます。
「どうやって口コミを起こさせるか?」
「どうすればバズってくれるか?」
実は、こんなことを考えている以上、口コミは起こりません。どうやって口コミを起こさせるか?なんて考えを捨てない限り口コミは起きません。なぜなら、口コミは起こさせるのではなく、“起こる”ものだからです。ちょっと考えてみれば誰にもわかることです。
たとえば、お客さんが、友人にあなたの会社の商品の口コミをしているとき、「これさ、口コミを起こさせているらしいから今、君に話しているんだよ」「この商品さ、口コミを起こさせているんだって。」なんてこと言いませんよね(※わかりやすく表現してます。あしからず)。なんらかの感動や感激があり、話したい衝動にかられて話しますよね。そうゆうことです。
しかしならが、多くの会社やお店は、コンサルや広告の営業マンが“それっぽく”言う事を鵜呑みにし「口コミを起こさせる、仕掛ける」という思考になります。ですが、実際取り組んでも大した口コミは起こりません。費用対効果なんて無いに等しい結果になります。
じゃぁどうするの?ってことですが、口コミを起こさせる、なんて考えは捨て、「口コミはどうやって起きているのか?」その場面に焦点を絞ることです。
誰でも1度や2度経験があるかと思いますが、ついつい友達や家族に話したくなっちゃうエピソードがあったり、友達や知人などに見てもらいたい写真や動画などは、すぐSNSにアップする。その瞬間にフォーカスするのです。「なんで、このとことを早く話したいと思うんだろう?」「どうして、この写真をみんなに見せたいと感じるのだろう?」など。
その自問自答にある答え。これが口コミの真実です。起こさせる、のではなく、起こる瞬間を考えるのです。そういう考えにシフトチェンジしない限り、口コミするお客さんの視点には立てません。
“口コミを起こさせる”
「起こさせる」と言っている以上、これはあくまで販売者側の考えでしかないのです。ということで、口コミを起こさせるのではなく、口コミが起こる真実にフォーカスを当ててみましょう。そして、お客さんが自社の商品やサービスについてどんな場面でどんな時に、どんな風に友人や知人、家族などと話すか?そのことをよく知り理解するように努めてみましょう。
その理解が深まっていくに連れて、商品やサービスに対する見え方であったり、販売や提供に対しての考え方、情報のあり方や提供の仕方、そして、売れ方がどんどんと進化していくはずです。
自信のある商品やサービス、クオリティーの高い商品やサービスだからこそ、変に“口コミを起こさせよう”ではいけないのです。安っぽい一過性のもので終わるだけです。
■今日のまとめ
「口コミは起こさせるのではなく起きるもの」
- 自社の人気商品、サービスを列挙する
- 列挙したものを対象に、それらをお客さんはどんな時にどんな場面でどんな風に知人や友人、家族に奨めたり、あるいは、話題にしたりするか?調べる
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