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育児ストレス、物にぶつけるイライラ。どうすれば解決できる?

育児をしているとイライラしてしまうこともたくさんあると思います。そのストレスを子供に向けてはいけないという思いから、物にぶつけてしまうようになる……そんな状況は悪循環を生んでしまいます。今回、無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』の著者・パピーいしがみさんに寄せられたのは、イライラを子供の前で物にぶつけてしまうというお母さんからの相談。パピーさんが教えるイライラ発散法で物に当たることが少なくなったというその方法とは?

イライラを物にぶつける

こんばんは。パピーいしがみです。

今日、ご紹介する内容は、「イライラしたその気持ちを物にぶつけてしまう。止めようと思っても止められない、何かにぶつけないと気が済まない…」というものです。実はこれって、けっこう多くあるようです。子育ての中でイライラし、でも子供を直接叩きたくなくて、何か別なものに当たる。でも、それでイライラが無くなるわけでもなく、その「ストレス発散」がエンドレスに続いてしまうんですね。

はなさんの場合、当初、子供のいないところでやっていたものが、だんだんに子供の目の前でするようになり、それでもやめることができず「このままではまずいな」と感じる様になりました。まだ講座も始めたばかりのはなさんは、子供達とどのように接したらよいか?も手探り状態だったようです。まずは、そのご相談内容から紹介します。

今回のご相談ですが、イライラした時に物に当たってしまう事です。 

 

1年前頃から始まりました。最初は子供を叩いては駄目と思い、物を壁に投げて大きな音を出して怒りをぶつけていました。8時になってもお風呂に入ろうとせず2人並んでテレビを見ている姿に苛立ちハンガーで椅子を叩いたりしてしまいます。衣装入れの収納ケースを蹴飛ばし壊した事もあります。 

 

それはどれも夫が不在の時です、当初は子供の見えない所でしていたのですが、最近は子供の前で子供のリュックを蹴ったり、朝の準備が遅い時はカバンから出ている幼稚園のシールノートやお箸まで投げてしまうようになりました。娘と2人でお風呂に入った時はおもちゃのペットボトルを壁に投げました。 

 

子供は親の真似をしますよね、息子も時々物を投げます、駄目だよと注意はしますが、私がしているから言えないな…と悩みます。 

 

物を投げたり蹴るのは駄目とは分かっていても抑えられないのです。そんな事をしても私の苛立ちがおさまったり、気分転換して笑顔になれる訳でもありません。物は壊れる、子供には良い事が一つも無い、分かっていてもどこかにイライラをぶつけないと気が済まないのです。 

 

今までで一番後悔しているのは、足で壁を蹴って亀裂を入れてしまった事です。それ以来壁は避けていますが、当たる対象が変わっただけで続いています。 

 

私が怒っているのに子供は無反応、多分子供が謝れば私は落ち着くかもしれない。けどそれはもう脅迫ですよねこの状況を少しでも減らしたいと思います、何か私にできる事ありますでしょうか?宜しくお願い致します。

「ストレス発散」という言葉がありますが、実は「ストレス発散」をしても、それでストレスが無くなるわけではありません。一旦はイライラが治まったように感じても、又どんどん積み重なり、又、同じように繰り返すことになります。

頂いたご相談にも書かれていましたが、最初は「子供に見えない場所」で物に当たるぐらいですんでいたものが、「怒ってるんだぞ」という意思表示のように大きな音を出したり、荒れている姿を見せたり…となると、それをしているのに周りが気付いてくれないと、もっともっとエスカレートする可能性もあります。

大事なのは一人で抱えないこと

ちょっと虐待に近づく心配もありましたので、私はこんな風にお返事しました。

パピーいしがみです。メール拝見しました。 

 

『今回の悩みですが、イライラした時に物に当たってしまう事』とありました。でもこれって…ご主人には相談されていますか? 

 

『8時になってもお風呂に入ろうとせず2人並んでテレビを見ている姿に苛立ちハンガーで椅子を叩いたりしてしまいます』『衣装入れの収納ケースを蹴飛ばし壊した事もあります』『それはどれも夫が不在の時です、またそれらは子供の見えない所でしていたのですが、最近は子供の前で子供のリュックを蹴ったり、朝の準備が遅い時はカバンから出ている幼稚園のシールノートやお箸まで投げてしまうようになりました』『娘と二人でお風呂に入った時はおもちゃのペットボトルを壁に投げました』とありましたが、親が子供の前で物に当たっている姿を見た子供は、非常に恐怖を感じています。 

 

『子供は親の真似をしますよね、息子も時々物を投げます、駄目だよと注意はしますが、私がしているから言えないな…と悩みます』とも書かれていましたが、親がしていれば子供はそれを「正しいもの」と判断します。そして「自分も気に入らない事があったら、お母さんと同じように物に当たればいいんだ!」と考えるようになり、必ず「親そっくり」の行動をするようになってしまうのです。親のやっている事は子供の模範になっています。それが良いものでも悪いものでも…です。 

 

ですから、まずはご主人に今の状態を相談してください。「こんな状態なんだ」という事を赤裸々に話してほしく思います。もしかしたらご主人から「どんな時にそうなるの?」「何がそんな気持ちにさせるの?」のように聞いてくれて、一緒に考えてくれるかもしれません。 

 

はなさんにとって、このように物に当たるのは、きっとむしゃくしゃしての事だと思いますが、それは「自分の苦しさを分かってもらえない」事だったり「満たされない部分がある」という事から、という事もあるでしょう。もし、そうだとしたら、まず一番近くのご主人に、ご自分の気持ちを吐き出すことで、少しは楽になれると思いますし、ご主人も一緒に考えてくれたら、さらに気持ちは穏やかになる事もあると思います。 

 

今、ご主人には内緒で一人で抱えてしまっていると思いますが、まずはご主人に話してみる事。もし、ご主人も取り合ってくれなかったら、ご実家のお母さんに相談なさっても良いと思います。とにかく、一人で抱え込まないで、近くにいる人に分かってもらう、という事が大事だと思います。 

 

まずそれをしてもらって、次に、物に当たらず、周りに迷惑を掛けない発散法についてお話しします。これは、メルマガでも記載した事があるのですが「ネガティブクレンジング法」と言います。まず、白紙を用意して、その紙に横書きで、気に入らない事やイライラしている感情を書きなぐって行きます。 

 

気持が落ち着くまで書いたら、その言葉を声を出して読んで下さい。そして読み終わったら、その紙をびりびりに破くのです。破る時には「その感情が無くなる」事をイメージしながらやると良いそうです。メルマガで紹介する前に、コミュニティでお話したら、沢山の方が試してくださって、感想も頂きましたので、是非、下記のページをご覧になってください。 

 

第533号 イライラが積もり積もったら? 

イライラを物にぶつけたくなる…その気持ちは、とてもよく分かります。しかし、物にぶつけても解決するわけではありません。

でも冷静に考えられないのがイライラした時の状態です。ですから、まずは冷静になる為に誰かに気持ちを話して解ってもらう。気持ちを解ってもらう事で、どうしようもないイライラが少し楽になるかもしれません。

はなさんには、ご主人に今の状況を相談する事や、ネガティブクレンジング法をご紹介しましたが、それを起点に少しずつでも変化があるとイイな…という思いでした。

子供とどう接して良いかわからない

ところが約4か月後、はなさんからこんな報告を頂きました。

以前、イライラした時に物に当たると相談させて頂いたはなです。 

 

結果から言いますと、イライラはまだしますが「物に当たる」事はぐーんと減りました。以前の様に物を壊す事は無くなりました。自分でもイライラが起きにくくなったなと感じています。 

 

ある時、子供達が私の話を聞いてくれず、またイライラしていました。その時、洗面所にいた夫に子供達に対するイライラをぶつけました。パピーさんから「夫にその大変さを伝えたら良い」とアドバイスもらってましたが、改めて相談する事もできなかったので、この機会に思いを伝えました。 

 

すると夫は私の話を聞いて「このままでは私がダメになる」「おかしくなってきている」と思ったようで、その晩、子供が寝てから私の話を聞いてくれ、育児の大変さも理解してくれました。 

 

それからは子供達がやる事をしない時は「ママも大変なんだから」と言ってくれたり、出かける時には「ママの話をちゃんと聞いていたらママ怒らないから大丈夫やで」と私の気持ちも汲み取ってくれるようになり、聞いていて私も嬉しくなりました。

 

それと平行して、メルマガで知った「ありがとう大作戦」を始めました。この作戦本当に良いですね、家族の笑顔が増え、良い事が起こる副産物、少し善循環を経験したように思います。 

 

勉強も進み、「認める」「教える」「褒める」も始めました。鉄棒の逆上がりの方法を調べ、足は鉄棒の前で地面を蹴る、鉄棒の上にボールが有るつもりで蹴り上げる、と細分化する事で時々できていた逆上がりがほぼ100%成功するようになり、娘も嬉しそうにしていました。他にもいくつか、できる事が増え私も心から一緒に喜び沢山褒めました。 

 

振り返ってみると、イライラするのは特に娘に対してが多かったように思います。私は子育ての方法も分からず、「知り合いが保育園に子供を預けると言うから、じゃあ私も働いて保育園に預けよう!」と自分の考えが無かったり、子供とどう関わったら良いか分からず、年少・年中の長期休暇は苦痛で「何で幼稚園の預かり保育を嫌がって行かないの?」「私といても楽しくないのに…」と思いながら過ごし、その期間は私にとってストレスで苦痛でした。 

 

しかし、今回、娘とこのように関わる中で年長の夏休みはとても楽しく、「来年は小学校だからもうこんな時期も今だけかな」と思いながら充実した日々を過ごす事ができました。 

 

善循環になるとイライラが減りますね、今後は息子に対してが課題です。息子とも善循環になり、パピーさんが仰ってた様にイライラがおこりにくい状態を目指したいと思います。今回は本当にありがとうございました。

当初、「イライラを物にぶつけずにいられず悩んでいる」とご相談を頂いたはなさんでしたが、今は「物に当たる事はほぼない」「イライラも起きにくくなった」とご報告頂けてホッと胸をなでおろしました。

はなさんも書かれていましたが「子供とどう関わったら良いか分からなかった」という事が、「イライラ→物に当たる」という形になっていたようです。ですが勉強を進める事で「善循環」も経験してくださり「あ~。そうか、こうやってやればいいんだな」と感じてくださったみたいです。

家庭で「ありがとう大作戦」を試しても下さったとありましたね。家庭内に「ありがとう」があふれる事で、子供たちもはなさんも気持ちが柔らかくなってくれたのかな?

ありがとう大作戦は、下記に掲載していますので、よかったら参考にしてみてくださいね。

第266号 ありがとう大作戦

image by: Shutterstock.com

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【著者】 石神明生 【発行周期】 毎週日曜

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