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不買運動の影響か。韓国への日本製ビール輸出額「40億減」の衝撃

財務省が30日、先月・去年12月の貿易統計を発表したとNHK日本経済新聞共同通信などが報じた。日本から韓国向けの輸出額は、前年に比べて97%と大幅に落ち込んでいる。

輸出先トップの不買運動

日本から韓国へのビールの輸出額は1002万円、前年の同じ月の輸出額は4億9215万円だった。韓国は日本のビールの主な輸出先であり、おととしの国別の輸出実績ではトップ。日韓関係の悪化を背景にした日本製品の不買運動の影響は大きく、去年1年間のビールの輸出額は40億374万円で、おととしから49%減少した。

ビールだけじゃない減少

ビールだけでなく、清酒は86%減、インスタントラーメンが89%減、醤油も20%減で、輸出額は全体的に落ち込んでいる。

フッ化水素の輸出は838倍に増加

一方、世界への輸出のうち、81%を韓国が占めている「フッ化水素」の輸出量は前の月の838倍に急増。フッ化水素は、日本政府が去年7月以降、韓国への輸出管理を厳格化し、8月にはゼロとなっていた。その後も1トン未満が続いていたが、政府が輸出許可の手続きを進めた12月に急増している。

なぜフッ化水素の輸出規制を行なったか

日本が韓国へのフッ化水素の輸出規制を行なった理由は、イランへの横流しが発覚したからである。2018年12月にイランと韓国の間で物々交換の協定が締結され、韓国はフッ化水素を、イランは原油を交換していた。これを理由に、日本は韓国を「ホワイト国」から外した。

「フッ化水素国産化」はどうなる?

「フッ化水素」については、韓国の化学メーカーが高純度で大量生産が可能な製造技術を確立したと、1月2日に韓国の産業通称資源省が発表したばかり。具体的な生産能力は明らかにされていなかったが、韓国のメディアは国内需要の70〜80%を担う規模になると予測していた。日本からの輸出再開後の「フッ化水素国産化」の発表にはどういった狙いがあるのだろうか。果たして、横流しの再発は防げるか。

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source:NHK日本経済新聞共同通信

image by:Shutterstock

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