思わず二度見。消防車がオフィス街でランチを売っている不思議

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ビジネスにおいては目立つことも重要ですが、逆にあえて徹底的に目立たないことも戦略になり得るようです。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、目立ちすぎるキッチンカーや看板のないモツ鍋屋さんなど、相反する戦略でそれぞれ成功しているビジネスを紹介しています。

お笑いコンビ・ロザンの戦略

クイズ芸人としての確固たる地位を築いた、お笑いコンビ・ロザンの宇治原史規氏。相方・菅広文氏とともに、中堅芸人として、人気を保っています。2人の現在があるのは、菅氏の「長期計画」によるものです。

2人は、高校の同級生。3年生の頃、菅氏が宇治原氏を誘って、芸人を目指すことを決めました。その時、「コンビの売りになるから」という理由で、宇治原氏に京都大学進学を奨めたのです。将来を見据えた第1ステップが、ここに始まるのです。

京大合格後、学生時代から正式にコンビとなり、ステージに立ち始めました。この京大進学が、いまの2人の基盤となっていることは明らかです。先を見据えた菅氏の計画が、成功に繋がったのです。これは、ビジネスと同じですね。

キッチンカー

最近、オフィス街では、お洒落なキッチンカーをよく見掛けます。変わった料理、珍しい料理を提供して、昼時には行列もできています。

そんな中に、ひと際目立つキッチンカーがあります。スペイン料理を提供しているのですが、車が消防車なのです。

外観は、ほぼそのままの小さな消防車。お洒落なキッチンカーが集まっている中でも、これはかなり目立ちます。どうなっているのかを見たくなりますよね。これほど強烈なPRは、他にありません。

消防車に目をつけたのは、お見事です。ちなみに、消防車はネットで買ったそうです。

ポールボキューズ市場

フランス・リヨンに、有名シェフの名を冠した市場があります。「ポールボキューズ市場」。50年以上連続でミシュラン3つ星を獲得しているレストラン「ポールボキューズ」の創業者への敬意を表して、名づけられました。

市場内のお店もその名に恥じない、一流の食材を扱っています。こだわり抜いた食材とそのお洒落さを求めて、世界中から観光客が押し寄せるほどの人気ぶり。

そして、良い食材があれば、良いお店も集まってきます。その結果、“美食の街”として、名を知らしめることとなったのです。これは、優れた町おこしなのではないでしょうか。

看板のないもつ鍋屋さん

とある街で静かに存在する、「看板のないもつ鍋屋」さん。もつ鍋に魅了された店主が、研究がてら趣味を兼ねて営業している、完全予約制のお店です。

実はこのお店、街中を探しても絶対にわからない場所にあります。「鮮魚と郷土料理のお店」の扉を開けて、通路の先にある階段を上がった2階にあります。間借りではなく、1階のお店のオーナーが経営しているのです。

1階のお店の入口にも店内にも、もつ鍋屋さんの案内はありません。1階のお客さまも2階の存在を知りません。

お店の存在を知らせるのは、ネットに揚げた情報のみ。探り当てた人のみが利用できるのです。ユニークな仕掛けですね。

image by: riodejano / Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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