新型コロナ大流行なら深刻な「病床」不足。日本が直面する大問題

2020.03.09
by MAG2NEWS編集部 NK
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新型コロナウイルスの本格的な流行が起きた場合、病床が足りなくなる恐れがあると朝日新聞が報じている。政府が確保したという感染症に対応できるベッドは、2月末時点であわせて5千床以上。厚生労働省は専門家の意見から、外来患者数などを推計するための計算式を示しており、それによると流行がピークを迎えるころの人口10万人あたりの1日の入院患者は、0~14歳で53人、15~64歳で18人、65歳以上で560人と推定されている。

コロナ大流行になった場合、まったく足りなくなる「病床」

朝日新聞はこの式に、総務省が示した2018年10月1日現在の人口推計をあてはめたところ、全国で最も感染者数が多い北海道は1日あたりの外来患者が1万8300人、入院患者が1万200人、重症患者が340人となったという。最も人口が多い東京都は、外来患者4万5400人、入院患者2万500人、重症患者700人にもなるとしている。政府が確保したという5千床では、まったく足りない計算になる。


流行のピークはいつ?

専門家によると、流行のピークは感染経路が追えないくらいに感染が拡大した時点から「おおむね3カ月後」にくると仮定されている。しかも、必ずしもピークがくるというわけではなく、時期も地域ごとに異なるという。

中国ではどんな問題が起きたか?

新型コロナウイルスの感染が拡大していた中国では、病床が足りず十分な手当てが受けられない患者が続出。わずか10日ほどで展示施設の敷地内に仮設病院を建設するなどの対応に追われていた。3月7日には、隔離施設として使用されていた福建省のホテルが倒壊し、8日午後4時(日本時間同5時)までに10人の死亡が確認されている。ホテル倒壊の可能性は別にして、日本も「隔離施設の確保」という問題に直面することは明らかだ。

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