安倍首相は17日に行なわれた記者会見で、アベノマスク配布について疑問を呈した朝日新聞の記者に対して「御社のネットでも布マスク、3300円で販売しておられたということを承知しておりますが」と反撃したが、この会見で触れた通称「アサヒノマスク」は100回ほど洗っても効果が持続すると話題になっている。一方、安倍首相の肝いりで配布を始めた「アベノマスク」は髪の毛や虫の混入、黄ばみ、洗ったら縮むなどの問題点が指摘され、約1900枚の不良品が見つかっているという。
新型コロナ 首相の“口撃”で注目 「アサヒノマスク」実は高品質 150回洗濯可能/長時間快適 https://t.co/GocwRDzWfZ
— 毎日新聞 (@mainichi) April 20, 2020
安倍首相「口撃」の経緯
安倍首相は、朝日新聞の記者からの質問に答える際、「アベノマスク」配布について、「御社のネットでも布マスクを3300円で販売しておられたということを承知しておりますが、つまりそのような需要も十分にある中において、我々もこの2枚の配付をさせていただいた」と回答。この会見が行なわれる前には、保守系の経済評論家が「アサヒノマスク」を「ぼったくりマスク」とツイートし、朝日新聞に対する批判の声もあがっていた。
本当に「ぼったくり」なのか?
この「アサヒノマスク」は、繊維の街として知られる大阪府泉大津市の泉大津商工会議所が製造元。新型コロナウイルスの感染拡大によりマスクが品薄になったことを受け、市と泉大津商工会議所が共同プロジェクトとしてマスクを開発、製造することになったのだ。
洗って再使用できるマスク販売開始【泉大津市マスクプロジェクト】https://t.co/pUnMpCYtwg pic.twitter.com/KBUIaGi2wn
— 泉大津商工会議所 (@izumiotsu_cci) March 18, 2020
マスクには、ウイルスの不活化が期待できる「光触媒」のほか、ウイルスの感染力を弱める活性酸素「OHラジカル」を作り出せるよう繊維に酸化チタンなどのちいさな金属片を繊維に練りこんだという。この生地と、ほこりや塵などを通さない生地の二重構造になっているとのこと。また、日本で生産したガーゼのみを使用し、毛羽立ちにくい特殊な加工や、耐久性を解消する加工を施しているという。自社試験では、150回の洗濯が可能だったとしている。