貧困家庭を多く抱える小学校教諭が明かす児童虐待のリアルな実態

 

小学校の先生にインタビューした時に、こんな話をしてくれたことがあります。

「今いる学校は貧困家庭が多い地域です。そういう学区があるとは聞いていたのですが、正直、ショックでした。例えば、給食のない日。お弁当を持ってこない生徒がいます。親に何度連絡しても、『気をつけます』って言うんですけど、絶対に持たせない。持たせられないんです。

夏休み中は、ほとんど毎日補講です。貧困家庭の子どもは塾に通っていないし、勉強する習慣がありません。補講は午前中で終わりますが、そのまま残って自習する子もいます。

前の学校では、私は三流大学なので親たちは『下手に勉強なんか教えてくれるな』って感じでした。でも、今の学校では親から感謝されました。モンスターペアレンツは裕福な家庭の多い学校ではたくさんいたけど、今の学校には不思議といないんです。

子育ての相談とかされちゃうし、スクールカウンセラーが月に一回来るんですけど、親がカウンセリング受けています。仕事にも子育てにも必死なんだと思います。

中にはやはりひどい親もいて、DVを受けている子どももいます。教師はそのケアもする必要があるんですが、ものすごく難しい。子どもは隠そうとするし、微妙なケースが多いんです」

…現場に立たないとわからないことがたくさんある。本当にむずかしいなぁ、とつくづく思います。

地方自治体やNPOの人たちが、虐待のおそれのある家庭に、電話を繰り返しかけて接点を多くすることで家庭内で異変がないか把握しようとしているといいますが、私たちにできることは何なのか。みなさんの意見を、是非、お聞かせください。

image by: Shutterstock.com

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