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「男の子ってどうしてこうなの?」悩めるママを助ける“脳”の話

元気いっぱいに動き回る男の子を育てるのは大変です。特に、上の子が女の子で2人目が男の子だと、その行動の違いに戸惑い、手を焼くお母さんが多くいます。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが、男の子の行動原理を説明し、「解決脳」を生かす育て方のポイントをアドバイス。「桃太郎」の物語も参考になると伝えています。

あー、男の子ってどうしてこうなの?

Question

2人の子どもがおりますが、下の子が男の子で手を焼きます。上の子のときには、こんなに大変じゃなかった気がします。動き回ってばかりだし、話は聞かないし、落ち着きがないし、危険なことを平気でやるし、ひやひやします。多動児なのでしょうか?(長女:小学3年、長男:年長)

柳川さんからの回答

お子様はとても元気で健やかそうですね。男の子を持つ保護者からのお悩みは、

男の子の行動を理解できれば悩みも小さくなります。今回は、男の子の育て方のポイントをお伝えします。

1.男の子の「解決脳」

男の子の本能にはその昔、男性が狩りに出ていた時代の「狩猟文化」の名残りがあると考えられています。空腹という課題を解決するために狩りをする生活を送っていたため「解決脳」が発達したのです。反対に女性は、集団で協力し合ったり、情報交換をして生き延びる知識を得ていたので、共感脳が発達しました。

男の子の解決脳が目指しているのは、「目的」「解決」「達成」です。親としては男の子のこの本能を上手に生かしてあげましょう。

2.何を言っても聞かない

男の子は、ちっとも聞く耳を持ってくれない、聞いてもすぐに忘れてしまうという状態ではないでしょうか?そして、一度言っても伝わらない…。それが男の子だ、と知りましょう。

「今」に夢中になっているからです。目的を達成するまでは、他のことは目に入らないという状態なのです。そんなときは、「今」が一段落してから、伝えましょう。

3.決定権は子どもに

親の言うことを聞かない、と嘆くとき、その『親の言うこと』は何ですか?例えば、「宿題を済ませなさい」「夕飯を食べなさい」「塾へ行きなさい」「お風呂に入りなさい」「早く寝なさい」などではありませんか?親として子どものためを思って、言うことですよね?

などという気持ちがあるからでしょう。

けれども、子どもにとっては、他にやりたいことがあるから、それらを後回しにしているわけです。親が判断し続けると、子どもは自立できません。面倒かもしれませんが、指示をする前に、まずは子どもと相談し、決定権は子どもに持たせましょう。こうした日々の小さなことから、自分で決めることを習慣づけると自分のしたことに責任を持つようになります。

ただし、親として注意することが一点あります。必ず、責任を果たしたかどうかを確認することです。このフィードバックがないと、ただの自己中心的な子どもになってしまう可能性があります。

おとぎ話の「桃太郎」に学ぶ男の子の育て方

勇敢な「桃太郎」の物語は、目の前の課題に対して、どう向き合い、アプローチをしていくのか、がとてもわかりやすく伝えられています。「鬼退治」と言う目的を達成できた裏には、桃太郎のマネジメントスキルがありました。

  1. 「鬼退治をするぞ」という強い意志を持ち
  2. 「きびだんご」を与えることによるメンバーのモチベーションを維持し
  3. 「忠義の犬」「知恵の猿」「勇気のキジ」という「適材適所」のチームを作り臨んだ

男の子に限ったことではありませんが、明確な目標を定め、モチベーションを保ちつつ、ダイバーシティ的なメンバーと共に一緒に進んでいくことが結果(鬼退治に成功)を出せる秘訣ということです。

親としては、子ども自ら目標を持たせ、楽しみながら、仲間と一緒にその目標に向けて進んでいけるようなアプローチを心がけましょう。
「ユキの親トレ塾」YouTube動画で配信中です。

image by:beibaoke / Shutterstock.com

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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