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自宅で筋トレ続いてる?プロが教えるモチベーションを維持する方法

新型コロナウイルスによる大会の中止により、モチベーション維持に悩むビルダーが多くいます。筋トレブームでジム通いを始めた人たちも、自宅ではやる気が出ないという悩みを抱えています。そうしたなか、メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』著者で年間300日のワークアウトを欠かさない桑原弘樹さんは、どのようにモチベーションを維持しているのでしょうか?今回は桑原塾長が、大会やライバルを目標にせずともトレーニングを継続するコツを教えてくれました。

トレーニング継続のコツ

Question

トレーニングを続けるコツのようなものがあれば教えてください。コロナの影響で目指していた大会も中止となってしまい、これまでのようなモチベーションが保てなくなってしまいました。桑原さんは年間300回のワークアウトをされているわけですが、それは何を目標に日々継続できているのでしょうか。さしつかえなければ目標を教えてください。(33歳、男性)

桑原塾長からの回答

コンテストを目指していた人にとっては、本当にガッカリさせられる年ですね。オリンピックだろうが、ボディビルだろうが、本気で目指している人にとっては規模の大小やメジャーかマイナーかは関係ないと思います。同じように悔しい思いでしょうね。

特に筋トレは競技性もないし、至って地味な作業の積み重ねですから、余程の目標がないと継続しにくいのが当たり前だと思います。以前話題になったタレントのコジルリさんの筋トレって意味が分からない発言も、一部理解出来てしまいます。

私もコンテストを目指していた時などは、その大会が終わったら当分の間はトレーニングを休もうと考えながらやっていました。それくらいその当日に焦点を当てて、目標として、全力を注いでいたのです。

ところが実際は、コンテストの翌日にまたジムに出かけてみたりと、ちょっと自分が想定していた行動と違っていたのです。コンテストのような目標であったり、誰かライバルのような存在は、間違いなく頑張るための原動力になります。それを上手に活用するのは正しいとも思います。しかしそれが無くなったら原動力が無くなるかと言われれば、必ずしもそうではないのだと思うのです。

今の私はコンテストも想定していませんし、ましてやライバルもいません。では何が原動力なのかと考えてみると、それは対自分である事に気が付きます。ライバルは過去の自分という発想ですね。

筋トレの継続が難しい理由のひとつは、効果がすぐに現れないという点にあるかと思います。ベンチプレスで何kgを挙げたとかの効果は、必ずしも筋肉が発達しての効果ではなく、初心者であれば神経系の発達が大きいですし、その後はフォームの習得や動きそのものが上手になった事によるものと言えます。

もちろんそれはそれでモチーベションにもなりますし、ある意味においては筋トレの効果とも言えますが、その右肩上がりは長くは続きません。やがて頭打ちになった時に、筋トレの意味を再び考えてしまうようになってしまいます。

現在の私にとっての筋トレは、自分が自分に課す宿題みたいなモノかもしれません。難題を出すときもあれば、簡単な宿題で許してあげる時もあるわけです。宿題というのは誰しもあまり歓迎しないかもしれませんが、自分で自分に出すとなると話は少し変わってきます。

そもそも宿題にも予習とか復習のような意義があるわけですから、内容もきちんと考えなくてはいけません。自分という先生が、自分の筋肉という生徒をどうしたら目一杯伸ばしてあげられるだろうと考えながら宿題を考えるのです。考え抜いた宿題であれば、今度はそれを解く際にも熱が入っていきます。

今は少し疲労が溜まっているから敢えてアクティブレストにしようとか、背中は弱い部位だから種目数を増やしてみようとか、最近はこなすだけのトレーニングになっているから気合を入れてスクワットだけに専念してみようとか、自分の筋肉に対して時には厳しく時には優しく、最大限効果が発揮出来るような宿題を考えるわけです。この感覚は継続していく上で役立っているように感じます。

もうひとつ私が筋トレを続けている理由があります。それは謙虚さを身に付けるためです。前号でも書きましたが、歳をとるにつれ普段の生活で人から指導を受けたり叱られたりするというケースがどんどんと減っていきます。それ自体は快適といいますか決して嫌な訳ではありませんが、下手をすると知らず知らずのうちに傲慢になっていくのが心配です。あたかも自分が偉くなったような錯覚です。

筋トレは過去の自分を超えるための作業ですから、その宿題も基本的には過去を超えるように計画されているはずです。そんなプログラムに則って筋トレをすると、すぐに自分の限界を知る事が出来ますから、なんて自分は微力な人間なのだろうと見つめ直す事ができます。人から叱られなくても、ダンベルが叱咤してくれるのです。

そして実は同時に自信を身に付けていきます。謙虚さは行き過ぎると自信喪失に繋がりますし、かといって自信は行き過ぎると過信に繋がります。謙虚さと自信は一般的にはなかなか両立しにくい、トレードオフのような関係にあるのですが、筋トレは見事にこの2つをほぼ同時に成り立たせてくれます。

限界にぶつかった時に芽生える謙虚な気持ちと、その限界を超えた時に生まれる自信。そしてまた次の限界にぶつかって謙虚さを学び、再び限界を超えて自信を身に付けます。まさにこの繰り返しによって、少しずつではありますが筋肉というご褒美がもらえるのです。人によって価値観はまちまちですが、私の場合は紆余曲折の末、今はこんな感じで筋トレと向き合っている感じです。ご参考になれば幸いです。

image by: Shutterstock.com

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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