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社長が現場責任者に「リーダーシップを発揮しろ」これの何が間違い?

現場の責任者が思うような成績を上げないと悩んでいる方、それはもしかしたら自分の指示の出し方に問題があるのかもしれません。「業務の具体化なくして成長なし」とするのは、飲食店コンサルタントの中西敏弘さん。中西さんは今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』で、現場責任者を確実に育てる具体的な方法をレクチャーしています。

誰も教えず仕組み化せずとも、店長自らリーダーシップを発揮しているようであれば、とっくに、独立していますよ!

多くの社長さん、幹部さんが、店長に成長してもらいたいし、結果を出してもらうことを願っている事と思います。

そのために、店長の相談に乗ったり、店長にアドバイス、指導をしていることだと思いますが…、しかし、「思うように店長が成長しないなあ…」と思っている方に、アドバイスがあります。

恐らく、店長に色々とアドバイスしたりしていると思いますが、そのアドバイスが、「抽象的なものになっていないか?」「教科書的なアドバイスになっていないか?」を見直してほしいのです。

どういうことかというと、例えば、店長のリーダーシップが足りないなと感じている場合、きっと店長に対して、「もっと、アルバイトや社員に対して、リーダーシップを発揮しないと!でないと、誰もついて来ないぞ!」なんて、アドバイスをしてはいませんか?

それ以外には、「FLコストが高すぎるぞ!もっとしっかりコントロールしないとダメじゃないか?」「新人アルバイトの教育をもっとしっかりとやらないとダメだぞ。あれでは、いつまで経っても、人を余計にかかることになって、人件費が下がらないだろ!」というような指示?、アドバイス?をされていませんか?

しかし、よく考えて欲しいのですが、

という状態になっているはずです。でも、できていないのが実際であって、きっと、店長たちは、リーダーシップ、FLコストのコントロール、新人教育、これらの大切さ、重要性はみんな分かっているんです。

だけど、例えば、リーダーシップと言っても、具体的に何をすればすればリーダーシップを発揮できるようになるのかが分からないから、皆さんから指摘(指導)を受けるんです。

なので、店長さんには、リーダーシップを具体的に発揮できる、“具体的な仕事内容”を教えてあげないとダメなんです。

リーダーシップであれば、例えば、営業前に1日の営業状況を想定して、誰にどこのポジションをさせるのか。そして、各スタッフに今日はどんなことに注意して欲しいのか、また、どんな目標を持たせて仕事をさせるのか?などを考えるようなフォーマットを作って、これらを考えることを習慣化させるのです。

店の営業方法を事前に考えるクセがつけば、自ずと、店長が店を「仕切る」ことに繋がっていくので、これがゆくゆく、リーダーシップを発揮することに繋がっていくのです。もちろん、毎日の営業状況を想定させるだけでなく、面談のやり方、評価の仕方、フィードバックの仕方などをより具体的に教えてあげることも必要です。

FLコストのコントロールにしても、原価率は、基本「在庫が多い」と原価率が高くなる傾向があります。では、なぜ在庫が多くなるかと言えば、発注の際に、規定在庫量を決めず、ただ日々感覚で発注をしているので、在庫過多になったり、商品が足りなくなったりするのです。

ですから、原価率を正しくコントロールさせたいのであれば、発注方法、適正在庫の決定方法を仕組み化したり、あるいは、この点を店長に教えることが大切になってくるのです。

このように、実際に店でやること、やらなければならないことをひとつずつ会社の決め事として店長にやらせるようにしていけば、自然と、リーダーシップもついてきますし、コストコントロールも新人教育もできるようになってきます。

業務を具体化せず、それを「店長任せ」にしているだけでは、店長が成長したり、結果をだしたりすることは、100%ないと言い切ってもいいでしょう。もし、自らそういったことを自分で考えて実践しているようであれば、きっと、もうとっくに自分のお店を経営しているからです。

さて、あなたの会社では、「店長の仕事」「店長業務」が細かく仕組み化されていますか?この仕組みがないと、いつまで経っても、店長は育ちませんよ!

image by: Osaze Cuomo / Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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