職場で後輩や部下ができても、仕事を上手に振れず気づけば抱え込んだ仕事で残業の日々なんてことになっていませんか? 「他人に振るのは自分の仕事を奪われる気がしてできない」という人もいるようですが、今回のメルマガ『毎月1000人集客するプロ講演家が教えるコミュニティづくりの秘訣』では、著者でベストセラー作家・起業家の岡崎かつひろさん自身が体験した、月100時間の残業をゼロにした7つの方法を伝えています。
仕事の量を減らさずに毎月の「100時間残業」をゼロにする方法とは?
年末に向けて仕事が忙しくなっている頃ですね。こんなときはついうっかりミスをしてしまうことも出てきます。こんなとき、つい他人のミスを責めたくなりますよね。僕が人材育成の研修で通っていた「天才キッズクラブ」という保育園では、職員研修で「人のミスを責めなくなるワーク」を取り入れていました。
詳しくは、『やらせない、教えない、無理強いしない– 天才キッズクラブ式 最高の教育』(田中孝太郎著・きずな出版)に書いてあります。この研修を社内で取り入れたところ、ギスギスしていた人間関係が改善され、コミュニケーションがうまくいくようになり、その結果、ミスも大幅に減らすことにつながります。
「子どもの教育がビジネスに通用するわけがない」と思うかもしれませんが、本質的なところでは大人も子どもも一緒です。むしろ、柔軟性が高い分、子どものほうが結果は出しやすいかもしれませんね。人材育成、企業研修で困っている人は、実践して変化を実感してください。
さて、今日のメルマガは、『仕事量を減らさず毎月の100時間残業をゼロにする方法』についてお話します。僕が会社に入社したとき、ずっとサラリーマンとして働いていくつもりでした。そのため誰よりも早く出世しようと思って、がむしゃらに働き続けました。そのため毎月100時間残業は当たり前でした。ところが、師匠との出会いから起業することになり、2007年3月に「起業しよう」と思い、働き方を大きく変えることにしました。
2007年3月。僕が手掛けていた大型の案件が偶然にもすべて同じ時期に終了しました。「このままここで働き続けても、先が見えている」。そう思ったら、会社員でいる必要はないなと思ったのです。そこで起業することを決断しました。起業しようと思ったらやらなければいけないことは山積み。正直いって時間はいくらあっても足りません。とてもじゃないけど、これまでのように毎月100時間以上も残業なんかしている場合じゃない。そこで2007年4月以降は、残業をほぼゼロにしたのです。
「見込み残業代」で得する人、損する人
もう1ついうと、僕は4月から出世することが決まっていました。出世をすると、見込み残業代として支払われることになっていたんです。見込み残業代と言うのは、たとえば「あなたは毎月40時間残業しているものとします」考えて、計算して給料が支払われるわけです。という事は残業していようが残業してなかろうが、月40時間の残業代はつくわけです。
だから見ようによっては、100時間働いても残り60時間分の残業代は支払われない。つまり、40時間を超えて働くと、ただ働きになります。逆に、残業代をもらって定時で終われれば、時間当たりの単価が高くなります。残業してもしなくても給料が同じであれば、残業しないで今と同じだけの仕事しようと思ったのです。ただ、残業はやめましたけど仕事量は変わらなかったですね。
仕事の棚卸をして別の担当者に振り分ける
時間内に終わらせなければいけないから、1時間あたりにやるべき仕事量は増えます。どうしたかというと、自分で抱えている仕事を部下に任せることにしました。「なんだ、そんなことか」と思う人もいるかもしれません。しかし、会社員時代の僕にはそれができなかったのです。なぜなら、自分の仕事を部下に任せて、部下が出来るようになってしまうと、仕事が奪われるような感覚になっていたのです。部下に任せたことでその仕事は、僕がいなくてもできるようになる。そうなったら僕の存在価値が薄れる。立場が悪くなる。そんな気がしていたのです。
だから、いかに仕事を囲い込むかということを無意識のうちに考えていたのです。そういう人って意外と多いんですよ。僕は、典型的なその考え方をしていたんです。でもどうしたって定時に上がりたいから、そんなことをしていたらできないわけです。そこで次のように変えました。
- 後輩に仕事を教えて、任せられる仕事はどんどん後輩に任せる
- 関係部署に仕事を依頼する
- メンバー全員でやることを前提にスケジュール調整をする
- わからないことがあれば、詳しい人に聞く
その結果、これまで毎月100時間以上やっていた残業をゼロにすることができました。
仕事に追われる人が見直すべきポイント
僕に限らず、一般の人も常に仕事や、やらなければいけないことに追われています。仕事に追われている状態から脱出するためにやるべきことはなにか。まず往生際を良くすること。往生際が非常に悪いからこそ、余計に無駄な時間が発生するのです。
たとえば、だんだん仕事がいっぱいになってきた。そうすると「あれをしようかな、これをしようかな。これから仕事をやったらいいかな」と言うことが始まるんです。次に何が起きるかと言うと、考えることに無駄な時間を割くことになります。立場にもよりますが、言われたことを実行するポジションの人であれば、何も考えずに上からとっととやったほうがいいです。
「受信トレイ」ゼロのメール仕分け術
一番わかりやすいところで言うと、メールの仕分けです。会社員経験がある人ならわかると思いますが、メールの仕分けは意外と時間が取られます。誰から来たメールで、どのような条件できたのか。メールの設定で仕分けをすると、1通のメールが来たときに、「これはAというフォルダにも入るけど、Bというフォルダーにも入るよね」ということが起こります。そうすると、1つのメールが2通、3通と増えて、どんどん仕事が増えるのです。
僕の場合は、メールを確認する時間を決めています。メールを開いたらすぐに返信し、その場で処理します。その場で処理できないものに関しては、もう一度自分向けに送信します。それをすれば、1回につき200通ほどメールが届いても、仕事がたまることはありません。
このメール術については、たびたびこのメルマガでもご紹介している時間管理術、石川和男先生の著書『Outlook 最強の仕事術 仕事が速い人は「5秒」で決める!』を読むといいでしょう。とくに第4章「仕事が速い人が実践する8つのメール術」などは、即役立つはずです。せっかくなのでリンクを貼っておきます。「時間管理の達人になり、残業ゼロを達成したい人」は、石川和男先生の本を読めば、残業ゼロを達成できるはず。
まとめ「業務内容そのままに100時間残業を減らすためにやるべきこと」
- 一人で仕事を抱え込まず、他人に任せる(丸投げ禁止)
- 後輩に仕事を教えて、任せられる仕事はどんどん後輩に任せる
- 関係部署に仕事を依頼する
- メンバー全員でやることを前提にスケジュール調整をする
- わからないことがあれば、詳しい人に聞く
- 『Outlook 最強の仕事術 仕事が速い人は「5秒」で決める!』(著:石川和男)を読んで、作業を効率化
- 時間内にすべて終わらせられたら見込み残業代は丸ごと収入と考える
次回は『「やりたくない仕事は後回し」が即改善!結果を出す人の仕事術』というテーマでお話します。やりやすい仕事とか自分の好きな事は優先的にやるけれど、やりにくい仕事はどうしてもたまりがち。期限ぎりぎりになって取り組むため、成果物の仕上がりはいまいち。さらにミスが多いため、上司から叱られて、モチベーションは下がる一方。よって、次の仕事にも気持ちが入らない。この負のスパイラルから抜け出すためにはどうしたらいいか。これについて、次回のメルマガでお話します。
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