以前掲載の「一流外資企業を率いた男が若者に『1日4回飯を食え』と言う理由」では、1日の3食に加え「活字」という4回目の食事をかならず毎日摂るべしとの持論を展開した、有名企業6社の社長経験を持つ新将命(あたらし まさみ)さん。そんな新さんは今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』で、経営者が陥りがちな悪弊を6つ挙げ、それぞれについて解説を加えています。
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経営者が断じて避けるべき6つの「悪弊」
シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソンー――。名立たるグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長を務めた経営のプロフェッショナル新将命さん。新さんは「伸びる、成長する企業と、ダメな、倒産する企業を分ける最大の要因は“社長の品質”に尽きる」といいます。
新さんが語る経営者が断じて避けるべき6つの「悪弊」とは。
リーダーに求められる人間力というのは、古くて新しいテーマである。日本人は江戸時代から、人の上に立つ人のあり方を『論語』や『大学』などの「四書五経」を教科書として学んできた。
ところが、それほど長く学んでいながら、我々の人間力はなかなか進歩しない。我々は人の上に立ったとき、ついつい『論語』や『大学』が教示している「あるべき振る舞い」を行わず、得てして「あるべからざる行動」をとってしまう。
人の上に立つ人が陥りがちな、あるべからざる悪弊とは概ね次の6つである。
1.人に勝ちたがる
人の上に立つ人、社長やリーダーは経験と実績のある実力者である。いわば勝利の歴史を経てきた人たちだ。それゆえ負けることを極端に嫌う。この気持ちは困難を乗り越えるレバレージ(梃子)となる反面、オレがオレがという自己中心的人間に自分を追い込みやすい
2.自分の欠点や過ちを聞くことを恥じ、嫌がる
耳に痛いことを言われることを嫌うのも、人の上に立つ人が陥りやすい隘路だ。
3.口達者
巧言令色鮮し仁といわれるように、饒舌であることは人間力にプラスとはならない。社長やリーダーは聡明才弁より「聴き達者」であるべきだ。
4.聡明をてらう
いわゆる秀才型の社長や自称インテリの悪弊である。聡明で弁が立つことは悪いことではない。だが、学問的な知識はスキルである。スキルだけでは、人は喜んでついてこない。
5.わざと威厳を繕う
大方の社長やリーダーは、社員や部下から偉い人と認められたいと思っている。そのため、つい意識して威厳を保とうとする。しかし、威厳とは周囲の人が「威厳あり」と感じるものであり、自ら繕うものではない。
6.我がまま勝手で我意を押し通す
公正であるべき判断や評価を恣意的に壟断することも、社長やリーダーが犯しがちな過ちである。いわゆる情実人事というものだ。
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